「3高から4低へ」夫選びの基準から見る女性の意識の変化
夫選びの基準は変わりつつあります。
10代のころにバブルな世の中を見ていて、いざ自分が社会に出る年齢になってみれば、すでにバブルは崩壊し経済は一気に冷えている。そんな中では「損をした」という感覚が強いのが、主人公の世代であったといえそうです。
主人公の夫選び、男選びの基準もかつての3高(高学歴、高収入、高身長)プラスイケメンという尺度が中心で、「ブランド力の高い夫を持ち、優雅な専業主婦になるのが勝ち組」のような価値観を感じさせます。
しかし、今の20代、30代はバブルそのものを知らない世代。夫選びにしても、もはや3高が基準ではありません。
一時期よく言われた3平(平均的収入、平均的ルックス、平穏な性格)から、最近はさらに“低く”なって、「4低」などともいわれています。
4つの「低」とは「低姿勢」「低依存」「低リスク」「低燃費」。
・上から目線の高圧的な接し方でなく、女性に協力的な「低姿勢」
・少なくとも自分のことは自分でできるという、手がかからない「低依存」
・いきなり仕事をやめて自分の夢を追いかけるような暴走はしない「低リスク」
・衣食住にうるさくなく、生きていくのにあまりお金がかからない「低燃費」
こんな4低からは、女性側の「自分が生きたいように人生を歩んでいく時に、一緒にいて邪魔にならないパートナーを選ぶ」という主体的な意思がはっきりみえてきます。
それはかつての、夫の収入にべったり依存する、「してもらう」「与えてもらう」人生から、「自分で選ぶ」「自分で稼ぐ」人生へと、「望ましい生き方」に対する価値観が変わってきていることを感じさせます。
「人生の主役は自分」という自覚が、「幸せにしてもらう」ではなく「自分で幸せになる」という立ち位置の変化につながっていると私は見ています。私もバブル期、“3高夫に依存しまくるのが幸せ”という価値観を持った身として、今ではその時の我を反省しながら夫婦仲相談所を運営しております。
「不機嫌な果実妻」が気づかない不幸を呼ぶ悪循環
そんな視点で夫婦仲を考えてみると、「幸せにしてもらう」という受け身姿勢の「不機嫌な果実妻」は、夫や実家など周囲に依存している度合いが高く、誰かに何かを与えられることばかりを期待しています。自分で何かを生み出すことはしないので、自分の「欲」を満たすには、誰かが何かをしてくれるまで、待っていなければなりません。その間に周囲と自分を比較しては「私って損ばかりしているんだわ」と飢餓感を感じ、自分の思い通りにならないことが夫への不満につながっていきます。
そして、そんな風に不満が多く、いつも「不機嫌な妻」をだんな様が避けたいと思うようになると、次第に家庭以外に目が向き、家から足が遠のき、さらに妻が不機嫌になるという悪循環に陥ります。
しかし、「自分で幸せになる」という主体的な姿勢の妻は、誰かに与えられること以外に、自分で問題を解決する意思や手段を持っているので、夫への不満も少なく「ご機嫌な笑顔妻」でいられるのです。
そしてもちろん、だんな様が愛情を抱くのも、「不機嫌な妻」よりは「ご機嫌な妻」ですから、夫婦関係も非常に安定し、さらにいい方向に向かう好循環が生まれます。
具体的な例を上げると、たとえば、「子供にもお金がかかるようになってきて、家計が苦しくなってきたなぁ」と思った時に
「何でうちのだんな様は稼ぎが悪いんだろう」
「もっと年収のいい男を選べばよかった」
「まずはだんな様のお小遣いを減らそう」
と思うのが不機嫌な果実妻。
一方、同じ状況に陥った時に
「貯蓄など資産計画の見直しをだんな様と相談してみよう」
「今の生活スタイルを変えて、もっと無駄が省けないかな」
「私も何か仕事を始めてみようかな」
と思うのがご機嫌な笑顔妻。
だんな様にとって「大切だと思える妻」がどちらであるかは、一目瞭然でしょう。
不機嫌な果実妻に必要なのは自分から変わろうとする気持ち
相手を変えるのではなく、自分が変わる!
はい。わかりにくいので、そこは自分にカスタマイズした変わり方を作り出せばよかろうかと考えます。
夫婦仲相談所にで「子供が3人いて、外に出かけることができず常に夫に腹がたち、イライラがおさまらない」というかたの相談を受けました。かれこれ4年間、夫への強烈な怒りをかかえているそうです。私にも数ヶ月にわたり、夫の嫌な点、頭にくる点を事細かに話し続けられました。家で笑うことはありません、子供にもムッツリした顔で接してしまうと……さて、この方に皆さんなら「どう変わりなさい」とアドバイスしますか?
この方はこう変わればよいと、なんとなくイメージできませんか? ということは、もし自分ならこう変わろうと想像できると思います。
自分が「不機嫌」から「ご機嫌」に変わるだけで、周囲がどんどん変わっていきます。自分に「笑顔」が足りないなぁと思う方は、ぜひ、試してみてください。
鏡を見よ!口角を上げよ!なのです。
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