夏季ボーナス8年振りの高水準
ボーナスの預け先、どこがいい?
今年度の賃上げは昨年度を下回ったものの、ボーナスが堅調なのは、企業が基本給の大幅な引き上げよりも業績に連動して増減(変更)しやすいボーナス(賞与)のウエイトを大きくした結果と考えられます。私たちの収入は、かつてよりも会社の業績に連動して増減しやすくなったと自覚するべきでしょう。
ただし、中小企業の中にはボーナスが支給されないところもかなりあると言われています。また、円安・株高から円高・株安に転換、その傾向が続く可能性もあることから、来年以降も賃上げが進むか不透明なところもあるため、8年振りの高水準を手放しで喜んではいけないのかもしれません。
見かけ上は普通預金との差は大きくなっているが?
では、早速今夏のボーナスキャンペーンの金利を具体的にみていきましょう。楽天銀行では、1年物の金利を預入金額を問わず2016年6月15日まで0.12%にしています。同行の通常金利0.04%の3倍、大手銀行の0.01%の12倍の金利とHPには記載があります。どうせなら、大手銀行の普通預金金利0.001%の120倍と記載した方が良い気がしますが、絶対的な金利水準は低いということをお忘れなく。
ソニー銀行は、夏の特別企画と称して6ヵ月物、1年物、2年物の金利を0.15%にしています。預入期間は8月31日までとなっています。ソニー銀行のキャンペーン金利の明預入期間は6ヵ月物、1年物だけだったのが、今回は2年物が加わりました。低金利の内に少し長めの預金を確保しておこうという狙いでしょうか。
オリックス銀行、セブン銀行、大和ネクスト銀行、ジャパンネット銀行は夏のボーナスキャンペーンを行っていなく、住信SBIネット銀行はまだキャンペーンが始まっていないようです。ただし、オリックス銀行は平常時の金利が0.20%(1年物~5年物まで)ですから、キャンペーンを行わなくても好金利と言えます。
イオン銀行もボーナスキャンペーンを行っていませんが、イオンカードセレクトを持っていれば、普通預金金利が0.12%になります。いつでも出し入れ自由の普通預金金利に0.12%はかなりも好金利と言えるでしょう。
地方銀行のインターネット支店の優位は続く
夏のボーナスキャンペーン(特別金利)が始まったとはいえ、その金利は高くても0.15%ですから好金利と言いにくい状況です。そこで、依然として優位が続いている地方銀行のインターネット支店の金利状況も記しておきます。ボーナスキャンペーンの有無にかかわらず0.15%を超える金利を出しているのは、1年物では愛媛銀行四国八十八ヵ所支店のだんだん定期、高知銀行よさこいおきゃく支店のよさこいおきゃく定期が0.30%。香川銀行セルフうどん支店の超金利トッピング定期、トマト銀行もも太郎してんのスペシャルきびだんご定期が0.25%となっています。
愛媛銀行四国八十八ヵ所支店の四国八十八ヵ所支店定期預金、高知銀行のよさこいおきゃく支店のおきゃく定期は、1年物0.22%、3年物0.25%の金利となっています。
夏のボーナスキャンペーンといえども、かつてのような好金利は期待薄。それでも、預入先を見直すきっかけにはなるはです。手間暇をかけることで少なくともゆうちょ銀行を含む大手銀行よりも何十倍、個人向け国債よりも数倍の好金利を得られることは確かなはずです。低金利を嘆くのではなく、創意工夫で少しでも有利に預入をしたいものです。
本文中の金利は全て2016年6月10日現在の金利です。