電力自由化が始まってはや2ヵ月。乗り換えた人は少ない?

電力自由化は家庭を救うか?

電力自由化は家庭を救うか?

2016年4月から始まった「電力自由化」。電通総研「消費者マインド調査レポート(2016年3月)」によれば、3月時点で電力自由化に伴う電力会社の変更意向は27.8%でした。また、すぐにでも変更の申込みをしたいと答えた人が男性で7.1%、女性で3.6%となっていました。

さて、こうした調査と同様の行動が実際には見られたのでしょうか。

電力自由化に伴う実際の動向を確認してみることにしてみましょう。日本リサーチセンター「電力自由化について調査(2016年4月調査結果)」によれば、全国15~79歳の男女1200人を対象に電力会社の変更を行った人は2%という結果が出ています。いずれの年代、エリア、都市規模別で見ても、電力会社を変更した人は0~4%と少ないのが現状です。

まだ始まって間もないということもあるからかもしれませんが、多くの方が現状では変更していないことがわかります。様子見といった方が多いといえ、また実際にどれぐらい安くなるのかわからないといった疑問もあり、変更に踏み切れていないご家庭も多いのではないかと推測されます。


検討するつもりがない人は46%

その一方で、変更意向があるもしくは変更検討中という方は電通総研のレポートよりも高くなっており、およそ4割半の人は変更しても良いとお考えのようです。特に40~50代や近畿地方にてその傾向が高くなっています。地域性という観点や教育費や住宅ローンなどが重くのしかかってくる世代で少しでも費用がカットできるならば変更したいというお気持ちが強いように見受けられます。

なお、日本リサーチセンターの調査によれば、未変更者全体では、年間で1万円程度電気代が安くなるのであれば変更したいと答えた人が49%。検討中、検討意向がある人の中では、6割超が変更したいと回答しています。

一つの分岐点が年間で1万円以上安くなることなのかもしれません。特に、収入がまだ多くはないといえる20~30代ではその傾向が約6割と高く、金額に重きを置いている傾向がうかがえます。

その一方で、変更の検討をするつもりがない方も46%と多くみえるのが現状です。特に70代、北海道・東北、中部・北陸、中国・四国・九州、15万人未満の市や郡部で50%を超えているという調査結果がでています。都市部では金額重視、地方では電力会社のイメージや安定性志向が強いのかもしれません。

こうした結果からいえることは、実際には1年経過などある程度期間をおいてみないとはっきりとメリットがあり電気料金が安くなるかどうかわからないと思っている人が多いことです。そのため、多くの方が変更に踏み切れていないのではないでしょうか。

今後電力自由化に伴い、様々な消費者目線のサービスや価格改定が行われることがあれば変更する方も多く出てくるのではないかと思われます。まだまだ電力自由化の動きには目が離せません。


<参考>
電通総研「消費マインド調査」レポート 2016年3月版(PDF)
日本リサーチセンター「電力自由化についての調査(2016年4月調査結果)」(PDF)


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