ペルーアルタムの基本情報と飼育方法
画像提供:オオツカ熱帯魚
ペルーアルタム
学 名:Pterophyllum scalare(Schultze,1823)
通称名:
英 名:
分 布:南米:ペルー
サイズ:15cm TL
Temp :22-28℃
pH :pH6.0-7.0
原種エンゼルの一種 Pterophyllum scalareとされるが、アルタムエンゼルに外観が酷似している、そしてペルーから入荷することから「ペルーアルタム」と呼ばれる。P.altumとは別種であるため、要らぬ誤解を招く紛らわしい通称名と言える。
各ひれが、特に背びれと尻びれが伸張し、体高の高い印象を与える。最も目にする機会が多い、東南アジアなどから入荷するエンゼルフィッシュ各種と比較すると、大変シャープな野生的な印象を受ける。写真の個体は幼魚だが、成長するとメタリックなブルーが各部に乗り、また個体に拠ってはレッドスポットが現れ美しい。
参考までに、本種の属名―Pterophyllum(プテロフィルム)は、ギリシャ語のpteron:羽、帆+phyllon:葉から成りたっており、まさに“名は体を現す”。
エンゼルフィッシュ(Pterophyllum)には、P.altum、P.leopoldi、P.scalareの3種が“種”として記載されている。しかし、本種(ペルーアルタム)の様にスカラレ種には、地域個体群?と思われる幾つかのバリエーションが知られ、Guide to South American Chichlidae:スウェーデン自然史博物館に拠ると、スカラレ種は分類学的にみて不正確かもしれないそうだ。
さて、飼育は。一般的なエンゼルフィッシュと比べると、ほぼ流通する個体が現地採集魚という面から、水質などを含めやや神経質であることは否めない。弱酸性の飼育水をキープし、良好な水質を維持した上で、魚が落ち着くような飼育環境を用意する必要がある。とは言え、強健なシクリッドの仲間であることから、ある程度以上の飼育スキルがあれば、極端に飼育し難い種類という訳ではない。90×45×45以上の水槽で飼育、冷凍赤虫や各種活餌、人工飼料などを与え、複数匹飼育すれば、十分に繁殖も狙えるだろう。
- 参考WEB
- Guide to South American Chichlidae:Cichlids Pterophyllum