イギリス/イギリスのグルメ・レストラン

英国飯はウマイ!ロンドンを知りつくす5人の絶賛店

「イギリスのご飯はおいしくない」という常識?をくつがえす、安くて美味しいロンドンのお店を紹介。ロンドンを知り尽くした5人の日本人が、自信をもっておすすめします。

川合 亮平

執筆者:川合 亮平

イギリスガイド

イギリスの料理はおいしい

ロンドンには美味しいお店がたくさん

ロンドンには美味しいお店がたくさん

「イギリスの料理はあまりおいしくない」とよく言われる。もう慣用句になったんじゃないかと思うくらい、誰もがそう口にするけれど、ガイドはまったくそうは思わない。たしかに、ときどきいい加減な味付けの料理にでくわすことがあるかもしれない。もちろん、どんな店にはいってもおいしい、というわけではない。その意味では、観光で訪れたとき、土地勘がなくて、あるいは時間がなくてはずれクジを引く可能性は高いかもしれない。ただ、当たり前のことだけれど、美味しい店は絶対にある。今回は、「イギリスの料理はおいしくない」という評判をくつがえす、ロンドンの安ウマ店を5店紹介します。それぞれ、推薦者はイギリスを知り尽くした5人(私も含めて、笑)。ぜひ、参考にしてみてください!


ブリティッシュ・エアウェイズ 
アカウント・マネジャー 中澤育央さんのおすすめ店

一人目は世界を代表する イギリスの航空会社、ブリティッシュ・エアウェイズの中澤育央さん。仕事で年に数回はロンドンを訪れ、そのたび美味しいレストランを探すことに余念がない。今回は、本当は教えたくない、とっておきのお店を紹介してくれた。ロンドンでオシャレな店が集まる中心部コヴェントガーデンや若者に人気のショーディッチなどにある「DISHOOM」だ。

オシャレなエリアの美味しいお店

オシャレなエリアの美味しいお店


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DISHOOM (BOMBAY CAFÉ IN LONDON)
住所:7 Boundary Street, London E2 7JE (ショーディッチ)
住所:12 Upper St Martin's Ln, London WC2H 9FB (コヴェントガーデン)

――いつも注文するメニューは?
ここは、グリル料理がおすすめです。いつも決まっているメニューがあるわけではありませんが、DISHOOM CHICKEN TIKKA (7.90ポンド)はおすすめ。屋号がついているだけあって絶品です。BLACK HOUSE DAAL (5.90ポンド)は24時間以上煮込んだ豆カレーでこれも抜群。私は未体験ですが、5~8ポンドで食べられる朝食のセットも美味しいと聞いています。

――このお店を選んだ理由は?
数年前にコヴェントガーデン店にフラッと入ったのがきっかけです。外から見たときに「内装がおしゃれ、ノスタルジックな感じなのに新しい」と気に入りました。スタッフにも活気があり、フレンドリー! 味もさることながら、サービスも早く、食事のプレゼンテーションも意外性があって楽しいですよ。

ショーディッチ店もあり、こちらの客層は地元の人が多く、お店の奥行きも広いのでゆったりとした雰囲気です。まだ未経験ですが、夏にはお店の外にあるTHE VERANDAHというスペースで食事ができるので、一度トライしたいと思います。 

――”イギリスの食”について一言!
私と英国の付き合いは20年以上になりまが、今までイギリス飯がまずいと感じたことがありません。私の舌がおかしいのかどうか分かりませんが(笑)、街中で売っているサンドイッチなどは日本のものよりも美味しく感じます。

そのほか、パブ飯によくあるジャケットポテトのチリビーンズソースがけやコテージパイ(ひき肉とポテトの家庭料理)を食べた後、熱々のアップルクランブルに温かいカスタードソースをかけて食べる……。もう至福の時間です。

たしかにポンドは円に対していつも強いですから、旅行者にとって「安くて美味しい食事にはありつけない」と思いがち。サンドイッチひとつでも1000円ほどしてしまいますから。ただイギリス飯はヴォリュームもありますから、少しぐらい物価が高く思えても決して損はしないと思います。

最近はネットやフリーペーパーなど、あちこちに便利な情報源があります。他人の評価は参考にする程度にして、自分の嗅覚をたよって美味しいお店を開拓してみてください。安くて、美味しく、そしてボリューミー な食事にありつけるかもしれません。ちなみに羽田からロンドンのヒースロー空港までは弊社のダイレクトフライトだとたったの11時間半。ロンドンは意外に近いんです。美味しいレストラン巡りがしたくなったらぜひ(笑)!


渡辺産業株式会社
渡辺悠太さんのおすすめ店


英国のクラフトマンシップ から生まれた、イギリスならではのおしゃれなファッションアイテムを取り揃える「BRITISH MADE」。 このショップを東京、名古屋、大阪、博多で展開する渡辺産業の渡辺悠太さんもまた、年に何度もイギリスを訪れる。お気に入りのレストランは、ロンドンのボンドストリート駅近くにある「Busaba Eathai」だ。
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渡辺さんご提供の写真。美味しそう!


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Busaba Eathai
住所:8-13 Bird St, London W1U 1BU

――このお店を選んだ理由は?

出張中、何かと恋しくなるのがアジア料理なのですが、そんな時に必ず行くのがこのお店です。ロンドンに数店舗あって、私は大手百貨店「セルフリッジ」の隣にある店舗をよく使います。窓側のカウンターもあり、一人でも気兼ねなく入れます。そして料理もビックリするくらいすぐ出てくるので、お腹が空いていてすぐ食べたい時に最適です。

――いつも注文されるメニューは?
一緒に行く人がいれば色々楽しめます! 私はここのカラマリ「Thai calamari(イカの揚げ物)」(6.95ポンド)とパッタイ「Classic pad Thai」 (9.5ポンド)が大好きなので、必ず注文しますよ。その他にも、「Chinese broccoli (ブロッコリーの炒め物) 」(6.95ポンド)、「Green chicken curry (グリーンカレー) 」(10.65ポンド)、「Chili prawn fried rice (エビチャーハン) 」(8.95ポンド)などもおすすめです。

――”イギリスの食”について一言!
訪れる度に進化していて驚きます。ロンドンには世界の食文化が集まり、クオリティも高く、選ぶのに困りません。値段が高いことを除いては……(笑)。

一方で、田舎の村にあるパブも大好きです。何百年も前から使われている家を改装して使われているバーやレストラン、村や町の人から愛されるローカルなパブの独特な雰囲気はたまりません。クラシックなイギリス料理をモダンにアレンジしていることも多く、味も最高です。イギリスの食は、ロンドン田舎に限らず常に進化している、と感じています。


Honeystone留学サービス
代表 牧瀬伸行さんのおすすめ店

在英12年目の牧瀬さんはチェルトナム(イングランド南西部グロスター州にある行政区域。観光地として世界的に有名なコッツウォルズ地方の端に位置する街)在住で、英国で自ら興した「Honeystone留学サービス」の代表を務められているイクメン。4年前にチェルトナムに移住するまでは、ずっとロンドンで留学関係の仕事に携っていた。英国が不慣れな日本人留学生に”英国の美味しいレストラン”を案内するのも、仕事のひとつ。ロンドンの旨いイギリス飯を知り尽くした彼が選んだお店が「Tayyabs」だ。(店内の様子や、メニューなどは以下のHPから!)

<DATA>
Tayyabs
住所:83-89 Fieldgate St, Whitechapel, London E1 1JU

――いつも注文されるメニューは?
ご紹介するのはパンジャビ料理。インド北西部あるいはパキスタンの料理です。通常毎回6人~10名の友人達と行くので単価は覚えておりませんが割り勘で一人約15~20ポンドあたりでかなりお腹いっぱいになります。スターターは「Lamb chops」に「Sheekh Kebab」、メインは「Karahi Chiken」、「Saag Aloo (spinach & potato)」、「Karahi Bhindi (Okra)」、「Garlic Naan」、「Pilau rice」、デザートは「Pista Kulfi」 (ピスタチオの棒状アイスクリーム)をよく注文します。

――このお店を選んだ理由は?
以前東ロンドンに長年住んでいて、よくBricklane にあるインド、パキスタンレストランに行っていました。親友のパキスタン系イギリス人(彼のご両親はパキスタン・パンジャビ地方出身)がおすすめできるパンジャビ・レストランがあるから行こうと誘われたのがきっかけです。とにかくスタッフがフレンドリーで店の中の雰囲気も活気がありすぐに気に入りました。子供連れでも問題ありません。

お酒は提供していませんがワイン、ビールなどの持ち込みがOKです。食べ物もどれもこれも美味しくリーズナブルで頻繁に友人たちと行っています。週末の夜はかなり混み合い、外に長い行列ができるほどです! パンジャビ料理にまだトライされたことがない方にはぜひおすすめです。

―― ”イギリスの食”について一言!
イギリスの「食」は美味しくないと日本人には思われがちですが、最近ではジェイミー・オリバーやゴードン・ラムゼイなどの英国の有名シェフが世界的に活躍しています。フィッシュ・アンド・チップスやコーニッシュ・パイ、ロースト・ディナーなどもお店をしっかり選べばとても美味しいと思います。またロンドンはコスモポリタンな大都市なので、様々な国の料理が味わえます。特にインド、パキスタン、トルコ、イタリア、フランス料理がおすすめですよ。


ミキ・トラベル みゅうロンドン
田川理絵さんのおすすめ店

ヨーロッパの オプショナルツアーと現地ツアーでお馴染みのブランド「みゅう」。ロンドンを含むヨーロッパ17カ国20都市に現地オフィスがあり、個人旅行者や現地滞在者にとって、かゆい所に手が届く多彩な日帰りバスツアーを提供中。そんな「みゅうロンドン」の現地オフィスに勤務中の田川さんは、ロンドンに精通した旅のプロフェッショナル。日本人の好みを知り尽くす彼女が選んだお店が「Aladin Brick Lane」だ。

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美味しそうな料理! 赤い看板が目印のお店です


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Aladin Brick Lane
住所:132 BrickLane London E1 6RU

――いつも注文されるメニューは?だいたいの値段も
中辛のマイルドカレーがおすすめです。その時の気分で、チキン、ラム、エビ、野菜などを選びます。1人前でおよそ6~8ポンドです。

――このお店を選んだ理由は?
メインのカレーは、中辛がおすすめ。やや辛めがお好みの方にはマドラス(Madras)カレーをおすすめします。辛さに自信があるなら、ビンダルー(Vindaloo)やジャルフレージ(Jalfrezi)にチャレンジしてみては。さらに激辛のPhall や隠れメニューのNagaなどもあります。

激辛のカレーを注文すると、辛みを消すのにヨーグルトを持って来てくれることもあります。辛さが苦手な人は、ココナッツミルクを使ったマイルドなコーマ(Kurma)がおいしいですよ。ナス料理のサイドディッシュ(Brinjal Bhaji)など、辛さだけではない料理もいろいろ。このほかたくさんのメニューがあるので、ぜひトライしてみて下さい。

――おいしすぎて、さらに一言!
ロンドンのトレンドスポットでもある、東ロンドンはショーディッチエリアに位置すブリックレーン。カレー店が数多く並んでいることでも有名です。その中でも、ギリスの有名シェフ、エインズリー・ハリオットが「ブリックレーンのベストカレー」とジャッジした本当に美味しいお店が「Aladin Brick Lane」です。数々のアワードを受賞していて、期待を裏切りません。お酒のメニューはありませんが、近所のコンビニで購入して持ち込みOKです。


AllAboutイギリスガイド
川合亮平のおすすめ店

英国では、スーパーの食材を使った家庭料理から、チェーンカフェのサンドイッチや・軽食、ガストロパブでの料理、そしてミシュラン・スターのお店まで、これまでヴァラエティに富んだ英国飯体験してきた。今回は「はやい、うまい、やすい、手軽」をキーワードに、観光のちょっとした合間にぴったりな1店を選定! 以下、自問自答形式でお届けします(笑)
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意外にお腹にたまります

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Brick Lane Beigel Bake
住所:159 Brick Lane London E1 6SB

――いつも注文するメニューは?
なんとこのお店、24時間営業なんですよ。眠らない街、ブリック・レーンを象徴するようなお店です。地元住民やこの場所に遊びにきた人たちに愛されて止まない、大人気のめちゃくちゃ美味しいベーグル店です。上記写真は、ガイドのお気に入り、スモークサーモン&クリームチーズで、お値段1.60ポンドととっても手頃です。しかも注文してすぐに出てくるから、ショッピングや街の散策の際に立ち寄って、そのまま歩きながら食べられる。ちょっと小腹を満たすのに最適です。ベーグルがモチモチで美味しいんですよ。ほとんどの具入りベーグルは、2ポンド以下で食べられますが、3.70ポンド出せば、しっかり食べ応えのあるビーフのベーグルもあります。

――このお店を選んだ理由は?
お店だけでなく、お店があるエリアも含めて体験してもらいたいので選びました。2012年のロンドン五輪以来、ロンドンのトレンド発信地と呼ばれて久しい、イースト・ロンドンのブリック・レーンにあるお店です。英国というと、ハイソなアフタヌーンティーをイメージされる方も多いと思いますが、このブリック・レーンの辺は、それとは真逆のちょっとやんちゃで元気なロンドン文化か味わえるエリア。そんな雰囲気も全部含めて、楽しんで頂きたいです。

――”イギリスの食”について一言!
これだけ通信網が発達した情報社会になっているのに、「イギリス料理はまずい」というステレオタイプなコメントを未だに信じている人がいるのに驚いています。信じているだけならまだしも、実際にそういう風に発信している人がいる。そういう人はイギリスで食事を殆どしたことがない可能性が極めて高いと密かに思っています。ガイドはこのトピックで、在英の日本人や、日本にいる英国通の人と良く話すのですが、共通して出る感想は2つ。「確かに20年前はひどかった!」そして「今は、本当に美味しい!」です。ヨーロッパで今一番エキサイティングな食の街はロンドンであるというのも、よく言われることですよ(日本にはその情報は入ってないのかな)。


そうなんです、イギリスの料理はおいしいのです!

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Brick Lane Beigel Bakeの店頭です

ロンドンのおいしいお店紹介、お楽しみいただけましたか? 私以外の4名の推薦者には、自由なかたちでこの企画を依頼したのですが、申し合わせたように、みなさん多国籍料理を選ばれました。それが非常に興味深かったです。計らずもコスモポリタンなロンドンという街の魅力が反映された結果となりました。

食を目当てにロンドン(英国)を訪れてみる。この記事がそんな動機付けになればな、と思っています。ちなみに、今回はエスニック中心のお店紹介になりましたが、今度は“モダン・ブリテッシュ”や、“フィッシュ&チップス”、はたまた、“サンデー・ロースト”などにジャンルを絞って選んでも面白いかもしれませんね。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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