ひらがなからカタカナへ
『ステキナカタカナ』できっとカタカナが好きになる
入学前にひらがなの読み書きができる子が珍しくないこの頃、文字への興味から次は「カタカナが読めるようになりたい!」と張り切るお子さんもいますよね。そんなとき、そっと渡してあげたいのが、赤ちゃんの頃から慣れ親しんでいる子も多い五味太郎さんの、『ステキナカタカナ』です。
『ステキナカタカナ』
ページを開くと、左側にはカタカナが大きく一文字。黒地に白文字でクッキリと見やすく、書き順も記載されています。右側には、カタカナで始まることば(外来語)が、五味太郎さんのイラストやローマ字のよみがなや英訳などと一緒に紹介されています。
たとえばエプロンなら、「エプロン」「epuron」「apron」「エイプロン」に、エプロンを付けたお母さんのイラスト付き! (カタカナによるアクセント表記は『講談社ハウディ英和辞典』準拠)
国の名前は国旗のイラストと共に記載されています。日本など本文中に登場しなかった国旗も、巻末にまとめて掲載されているのがうれしいところ。イクラがロシア語の「ikra」のカタカナ語読みだった、なんて豆知識も身につきます。
「外国から入ってきた言葉を即母国語化しないで、なるべく元の発音に近いまま、カタカナという表音文字で表し、『輝く外来語』という特別席を設けておくこの国の文字文化に、ちょっとした礼節と余裕のようなものを感じます」と語る五味さん。言われてみればそうだなあと、カタカナがとてもいいものに思えてきませんか?
こんな風に、文字やことばの歴史もほのかに感じさせる『ステキナカタカナ』、プレゼントにもおすすめです。
【書籍データ】
書名 『ステキナカタカナ』
著 五味太郎
出版社 講談社
価格 1944円