「アラルデ」ディナーコースより御紹介
2016年3月現在、ディナーのみの営業でコースは5,500円のおまかせコース一本です。それでは、ディナーコースより御紹介していきましょう。
・Kutxa ~箱~
Kutxa ~箱~
スタートは「Kutxa」(バスク語で「箱」という意味)に4種類のバスク料理を入れた盛り合わせが登場! 左から「塩ダラのコロッケ」、「ヴェルモットゼリーの入ったオリーブの実」、「お米の入ったモルシージャ(+ビスカヤソース)」、「島根県産(自然放牧)牛乳のクアハダ」の4種となっています。
どの料理もハイクオリティかつバスク色の濃い料理ですが、特に牛乳の味わいが引き立つクアハダが秀逸! 羊乳ではなく、島根産の自然放牧牛乳で作られているのでクセもなく、スッキリとした自然な味わいが印象に残りました。
・Potage ~ポタージュ~
春キャベツのポタージュ
続いては季節感のある「春キャベツ」のポタージュ。一般的なスープ料理はスプーンでいただきますが、スガハラガラスのガラス製の器でそのまま口をつけて飲みます。直接口をつけていただくので春キャベツの香りが鼻腔に届きやすく、より一層味わいを深く楽しめるという趣向が良いですね。
・Hasierakoak ~前菜~
チストラ、温泉卵とピペラーダ
山本シェフの作るチストラ(羊の腸を使ったソーセージのこと。チョリソーとは違います)は、私も以前から(エチョラ時代から)大ファンだった一品。本場バスクでもここまで旨いチストラは数少ないと思います。噛みしめた時のパリっとした食感と肉の持つ旨味、塩味のバランスが素晴らしい! バスクにあるチストラが美味しい名店からレシピを伝授されたものとのことで、まさに本場仕込みのバスク味。
このチストラに付け合せる定番の卵は「温泉卵」にアレンジされ、そこにバスク地方の郷土料理ピペラーダを添えて。
・Arrainak ~魚料理~
本日の鮮魚 サルサヴェルデ仕立て
本日の鮮魚は大阪中央市場の高級鮮魚店「文亀」さんから仕入れられた「チヌ」。シェフはセリの時間から「文亀」さんに出入りされており、現在は魚の目利き修行中とのこと。今回はこの「チヌ」をサルサヴェルデ仕立てにしたものが登場です。アサリと魚の出汁が効いたスープはとても繊細な味わいで、チヌの魅力を優しく引き立てています。
・Okelak ~肉料理~
牛三角バラ肉の薪、炭火焼き
肉料理は圧巻! シェフが自ら設計し、特注して作られた「アサドール」で焼き上げた「牛三角バラ肉」は、「薪」と「炭火」の両方の絶妙精密な火力で火入れされており、肉の赤身ポテンシャルを活かしきった仕上がりに。
香り、食感、旨味、全てが「これぞ赤身肉!」という味わいで、「薪」と「炭火」のW効果だからこそ生み出せたシェフ渾身の逸品。塩もバスク産の岩塩を使われるなど、実にバスク料理店らしい肉料理といえますね。
次ページからは、
アロス(米料理)やポストレアク(デザート)を御紹介します