人それぞれ幸せの形は違う
幸せの形は人それぞれ
そこには、従来の「女の幸せ」の価値観に悩まされている女性の現実もあります。
私たち女性は、「結婚して、出産して、子育てをすることこそが、女の幸せだ」と言われて育ってきた人も少なくありません。
もちろんそれも幸せです。ただ、それだけが幸せというわけでもありません。
人それぞれに、結婚が向いている人、向いていない人、子育てが向いている人、向いていない人がいますしね。
私は独身ですが、結婚して、出産して、子育てをしている人を否定する気はありません。むしろリスペクトしています。
みんなそれぞれが、自分が幸せだと思う道を進めばいいだけのことなんです。
結婚しない&子供を産まない女は生きづらい
ある程度の年齢になっても、結婚していない、さらに子どもを産んでいない女性は、未だ偏見の目で見られることもあります。それで、何か自分が悪いことをしているかのように感じてしまう女性だっているでしょう。
ただ、「命をつなぐ」という行為は、必ずしも、子どもを産む行為だけではありません。
次世代に向けて、生きやすい社会を作るというのも、大切な役目です。
多くの人が、世の中をより素敵にするために仕事をしています。人を不幸にするような仕事だったら、経営が成り立たないですしね。
また、自分が直接働かなくても、働いているパートナーや家族をサポートしている場合も、立派な労働です。
つまり、子どもを産もうが産まないだろうが、全ての人がなんだかんだ言って、命をつなぐために力を注いでいるのです。
また、日本は平和になり、個人の幸せも尊重されるようにになりました。
正直言うと、現在、20~40代で子どもを産んでいる人の中で、「お国のために出産した」という人は、あまりいないでしょう。
逆に、国が「無理して子供を産まなくてもいいですよ」と言ったとしても、子どもを産み育てたいという女性だって、少なくないと思います。
つまり、子どもを産み育てている人たちは、“個人の幸せ”のために産む人生を選んでいるのです。だったら、個人の幸せのために産まない人生を選ぶことも、認められてもいいのではないでしょうか?
また、少子化の話になると、すぐに年金問題になりがちです。
でも、第一次、二次ベビーブームの人たちの老後を支えるほど、大人数の子どもを産ませるというのは、現実的に難しいでしょう。若い世代の年金で補っていくという仕組み自体を変えていく必要があります。
つまり、少子化だから悪いのではなく、年金に対しての対策を「子どもを増やす」ことにばかり考えていることの方が問題のような気がします。
さらに言えば、現在は、「出産率の低下が問題」だと言っておきながら、少子化の今ですら、保育園不足で、働くママたちが「職場復帰できない!」なんて事態も起こっています。(そういったママたちが働けば、さらに国に入る税金は増えるかもしれないのに、です。)
つまり、「少子化が問題」「子どもを産まない女性が悪い」なんて言われながら、逆に子どもを産んでいる女性たちは、子どもを預けられず、仕事ができなくて悩んでいることが多いのが現状です。
もう少し、女性に優しい世の中になってもいいのではないでしょうか?
みんなそれぞれ、幸せになればいい!
ただ、仮に今よりも子育てしやすい環境になったとしても、子どもを産まない人生も認められるような世の中であってほしいものです。誰もがみんな、自分の人生を謳歌する権利はあるもの。みんなそれぞれ、幸せになればいい。それだけのことなんです。
昭和の時代に比べ、ライフスタイルが随分変わってきた現代は、女性の人生の選択肢も増え、「結婚して、出産して、子育てをすることこそが、女の幸せだ」という価値観が当てはまらない人も出てきています。
逆に、今まで言われてきた、従来の「女の幸せ」の価値観を真に受けて、不幸になる女性も多くいます。もしかしたら、その呪縛を解かなくてはいけない時期がきているのかもしれません。
それを次のページで紹介します。