子育て/イヤイヤ期

「イヤイヤ期」の対応を見直してみませんか?(2ページ目)

「つい最近まで育てやすかったあの子はどこへ・・・」そう頭を抱えてしまう「イヤイヤ期」。それでも、親の姿勢を少し見直すことで、随分と楽になるものです。この記事では、「イヤイヤ期」の対応について整理してみましょう。

長岡 真意子

執筆者:長岡 真意子

子育てガイド

 

幼児の「自己主張」と衝突しない状況を整えましょう

・環境を見直す
「触ってダメ!」としょっちゅうぶつかる必要がないよう、危ないものや触って欲しくないものは、幼児の目も手も届かないところにしまいましょう。

・出かける時や場を見直す
お腹がすいていたり眠い時間などに、欲しくなるものに溢れたお店や、お友達とルールを守って遊ぶ場や、静かにじっとする必要のある公の場など、幼児にとって「かなり頑張る」必要のある場に出かけるのを避けましょう。

・出かけ先で夢中になれるものを用意する
とはいえ、様々な事情から、どうしても「この時間にそこへいく必要がある」ということもあるものです。そんな時は、塗り絵やパズルや絵本や人形など、出かけ先で気をそらすことができるものを用意しておきましょう。

・目的地に到着する前に話し合っておく
少し大きな子とは、「玩具をほしいときには何ていうのかな? そう、『かして』っていうんだよね」などと、話し合っておきましょう。

 

幼児の「自己主張」をかわす方法を試しましょう

・選択肢を与える
肌寒い日の外出に「コートはイヤ!」という場合など、「じゃあどっちのコートがいいかなー? ピンクも可愛いけど、ブルーもステキねー」など2つか3つ選択肢を与えてやりましょう。「イヤ!」と言っていたのが、「うーん」と考え始めます。

・気をそらす
「あの高い塔に登りたいの!」と聞かない場合など、「あっ、見て見てー、あっちに大きな犬がいるよー、飼い主の人に撫でていいか聞いてみようか?」など気をそらしてやりましょう。より年齢が下の子ほど有効な方法です。

 

幼児の「自己主張」と衝突し癇癪を起した場合の対応

・静かに向き合える場へ移動する
自分の気持ちを落ち着けるためにも、幼児の気持ちを落ち着けるためにも、周りの目を気にせず静かに向き合える場へ移動しましょう。

・まずは自分の気持ちを落ち着けましょう
少し一人になって深呼吸などできる状況なら、そうしましょう。興奮状態の幼児に怒っても、火に油を注ぎますますヒートアップするか、「自己主張」を力で抑え込むことになるかのどちらかです。

・「気持ち」を受け止める
気持ちを受け止めてやりましょう

思い通りにならない悔しい「気持ち」を包み込んでやりましょう。

癇癪の最中にある幼児に「なぜいいのか悪いのか」を説明したとしても、全く届きません。まずは、「いい/ 悪い」を横に置き、幼児の思い通りにいかない悔しい「気持ち」を、受け止めてやりましょう。嫌がらないようならば、抱っこし、背中をとんとんしてやるのもいいでしょう。気持ちを受け止めてもらうことで、幼児も次第に落ち着いていきます。

・気持ちが落ち着いてから話し合う
例えば、「お友達から玩具を取った」のを咎められ癇癪を起こした子とは、「お友達どんな気持ちだったかな?」「今度はどうしたらいいかな?」と話し合ってみましょう。気持ちが落ち着いてから話しをすることで、癇癪も、「ルール」を身につけるチャンスとして生かしていくことができます。


あれもこれもきちんと教えないと! と力の入った姿勢を少し見直し、その子その子に合った対応を調整しつつ、「健やかな自我」が育つ過程を見守っていきたいですね。


参考資料:
(*1)Rogoff, B., & Mosier, C.E. (2003). Privileged treatment of toddlers: Cultural aspects of individual choice and responsibility. Developmental Psychology, 39(6), 1047-1060.
(*2)Hewlett, B.S. (1992). The parent-infant relationship and social-emotional development among Aka Pygmies. In J.L. Roopnarine & D.B. Carter (Eds.), Parent-child socialization in diverse cultures (pp. 223-244). Norwood, NJ: Ablex.

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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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