LDKの頭上に横たわる11本の大梁
玄関から右回りに足を進めると、太くて長い梁が放射状に横たわる天井に圧倒されます。米栂の集成材の梁の高さは51cm、厚さは12cm、長さは短いもので6m、最も長いもので8.5mもあります。
この11本の梁は、約32帖のLDKの柱の無い大空間を造り出すために導き出された、最も合理的な構造なのです。梁が造り出す壁と屋根との隙間は、ハイサイドライトとなって外の光を取り込み、室内を明るく照らします。
◆建築データと建築家プロフィール
目黒通りにほど近い住宅地に建つ、平屋と3階建ての母屋が合体した住宅です。平屋はパブリックな大屋根の大空間、母屋は個室を積み上げた箱型の建物で、平屋の南側には隣家の緑を借景にした広い庭が広がっています。