光則寺~しだれ桜の見事な静かな「花の寺」

長谷寺を出て道を戻ると、左に曲がる細い道があります。ここを曲がって、すぐにまた左折すれば、光則寺の参道です。ゆるやかな坂を登っていきましょう。やがて青銅の屋根に朱塗りが鮮やかに映えた山門が見えます。3月最終週ころなら、山門に見事にしだれ落ちる、しだれ桜の花が見えることでしょう。どっしりとした風格のある趣で、春の情緒が心に染み入るよう。
光則寺の門に見事にしだれかかるしだれ桜

光則寺の門に見事にしだれかかるしだれ桜


門をくぐって、境内に入りましょう。3月ごろなら、ミツマタのまりのような白い花が迎えてくれます。池のほとりで星降るように咲く、黄色いトサミズキの花もすてき。
早春に咲くミツマタ

早春に咲くミツマタ。樹皮は和紙の原料に


4月の初旬には、本堂前に天然記念物・樹齢200年のカイドウがピンクの花をいっぱいにつけて。静かな花の寺として知られる光則寺、春の美しさは格別です。
カイドウ咲く光則寺

カイドウ咲く光則寺


光則寺は、鎌倉幕府5代執権・北条時頼の重臣、宿屋行時(やどゆきとき)の屋敷跡。日蓮上人が、法華経の正しさを説く「立正安国論」を宿屋行時に託し、鎌倉幕府宛てに差し出してもらったお寺です。宿屋家は、後に日蓮上人が幕府を攻撃したことで捕えられた際、日蓮の弟子らを屋敷の奥の土牢に入れることとなりましたが、大切に預かったということです。今も境内にあるその土牢は、牢屋としては広い印象。その後、宿屋行時・光則(みつのり)親子は日蓮宗を信じて屋敷をお寺とし、それが今の行時山(ぎょうじさん)光則寺(こうそくじ)となりました。

土牢に行く途中の道にも、頭上にはヤブツバキが、足元の斜面にはタチツボスミレが咲き、自然の春の花々との出会いが楽しめます。境内にはクジャクも飼われているんですよ。その周囲には春、白いシャガの花が粉雪を散らしたように咲きます。
光則寺のクジャク

光則寺境内ではクジャクと出会えます


静けさをゆったりと味わうことのできる、落ち着いたたたずまいの「花の寺」です。

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■光則寺
住所:鎌倉市長谷3-9-7
TEL:0467-22-2077
アクセス:江ノ電長谷駅より徒歩6分
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