初心者のためのオペラに関する言葉解説
オペラ用語を知ってオペラをもっと楽しもう
オペラは好きだけど、専門用語とか詳しいことはあまりわからない。そんな初心者ファン向けに、簡単にオペラ用語を解説します。今回は、オペラの主役である声と歌い方に関する言葉を中心にご紹介しますので、様々なタイプの歌手の声や歌唱法を聴き分けてみましょう。
オペラの声域に関する用語
3大テノールで有名になった男性の声「テノール」や、映画で日本でもその存在が周知した「カストラート」など、オペラは、男女の幅広い声域で作られています。
Castrato カストラート
声変わり前の少年の高い声を誇っていた去勢歌手のこと。現在では、カウンターテノールがこの音域をカバーしている
Tenore テノール
男性の声で最も高い声域。レジェロ(軽め)、リリコ(一般的)、ドラマティコ(重め)の3種に分かれる
Contra Tenore カウンターテノール
ファルセット(仮声。高域を出すときの発声技術で女性の声に近い)を駆使して、以前はカストラートが演じていた役を歌い上げる
Baritono バリトン
バスとテノールの中間の男性の声
Basso Baritono バス・バリトン
バスよりの低いバリトン
Basso バス
男性の声で最も低い音域。高齢の男性や悪役に用いられることが多い
Basso Buffo バソ・ブッフォ
バスの中でも、特にコミカルな役に使われる声
Soprano ソプラノ
女性の声で最も高い声域。レジェロ(軽め)、リリコ(一般的)、ドラマティコ(重め)の3種に分かれる
Mezzo Soprano メゾソプラノ
ソプラノとコントラあるとの中間に位置する女性の声
Contralto コントラルト
女性の声で最も低い音域
歌唱表現に関する用語
誰もがきいたことのあるアリアのほかにも、それぞれのシーンに合わせた歌い方が用いられることで、観客を物語へと引き込んでいきます。Aria
アリアイタリア語で空気と言う意味。一人の歌手がコーラス抜きで歌い上げる。感情をこめて表現豊かに歌うことで、聴衆の心を掴む
Rscitativo レチタティーボ
アリアの前座として、歌手が出来事を語る独唱
Cabaretta カバレッタ
アリアに続き盛り上がる部分であり、歌手の力量の見せ所。登場人物はアリア感情を歌い上げ、続いてカバレッタで更に激しい表現を続ける
Bel Canto ベルカント
イタリア語で「美しい歌」を意味する。喉に過剰な負担をかけずに、滑らかに歌い上げる歌唱法をいう
Crescendo クレッシェンド
徐々に声量を挙げていく歌唱法。
Forte フォルテ
イタリア語で「強い」という意味で、強調した歌い方
Finale フィナーレ
オペラの終幕で、通常は複数の歌手によって構成される
Duo ドゥオ(ドュエット)
2人の声で歌い上げる作品のこと。二重奏、2重唱
Trio トリオ
3人の声で歌い上げる作品。3重奏、3重唱
Quartetto クアルテット
4人の声で歌い上げる作品。4重奏、4重唱
Quintetto クインテット
5人の声で歌い上げる作品。5重奏、5重唱
Sestetto セクステット
6人の声で歌い上げる作品。6重奏、6重唱
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