2016年もスタート! 今年も多くの劇場でさまざまなドラマが生まれることと思います。どんな舞台に出会い、心にどんな化学反応が起きるのか……その楽しみは尽きませんが、今年、エンターテインメント業界に「ある問題」が持ち上がっているのをご存知でしょうか?

演劇のみならずライブやバレエ、コンサートなど、パフォーミングアーツの世界で波紋を呼んでいるこのトピックについて、演劇ガイドがプチ解説させていただきます!

首都圏で公演が打てなくなる?
『2016年問題』とは

少し前からエンタメ業界で囁かれている『2016年問題』。簡単に言ってしまえば「劇場やホールの閉館が相次ぎ、演劇やライブ、バレエなどの公演が打ち辛くなる」という現象です。

ライブ会場でいえば2020年・東京五輪の会場として予定されている「国立競技場」や、渋公こと「渋谷公会堂」などが2015年にクローズ。また、「さいたまスーパーアリーナ」「横浜アリーナ」も2016年中に改修のため一旦閉じられます。

更に”バレエの殿堂”と呼ばれ、年間の約半分のスケジュールがバレエ公演で締められていた「五反田ゆうぽうと」も2015年の9月に閉館。日本バレエ団連盟はJR品川駅近くの民有地を借り上げ、仮設劇場を作るよう動いているとの話もありますが、現状では具体的な劇場建設案はまだ浮上していない状態。

もちろん、演劇界にとっても『2016年問題』はひとごとではありません。2015年1月末に「青山劇場」と「青山円形劇場」が関係者の運動も空しく閉館。同じく3月末に「日本青年館」がリニューアルの為一旦クローズされ、コンサートに加えてミュージカルの公演も多い「東京国際フォーラム」のホールAとCは本年中に改装予定とされています。

そしてガイドが一番”あちゃー”と感じたのが、今年3月から予定されている「パルコ劇場」の大規模建て替え工事。「パルコ劇場」は商業施設「渋谷パルコ」内にある劇場で、パルコPART1とPART3を繋げる工事に伴い劇場も2019年に向けてリニューアル……ということなのですが、これは痛い。

と言うのも、リニューアル後は客席数も増やし、若手の育成施設なども併設するということは理解しつつ、客席数458席という中規模劇場ながら、「劇場プロデュースで観客を呼ぶ」という理念通り、「パルコ劇場の企画なら間違いない」と足を運ぶ観客も多い稀有な劇場が、2019年までなくなってしまうのは正直不安。もちろん、他の劇場を借りながら「パルコプロデュース」の形は残していくのでしょうが、あの適度に濃密でどの客席からも舞台が観やすい劇場が無くなってしまうのは本当に残念です。

……と、個人的な思い入れはさておき、2016年近辺にクローズ、もしくは閉館する都心部の劇場やホールを書いてきましたが、これらの事象によって、エンタメ業界では思いもかけなかった事態が起きているのです。

その”思いもかけない事態”とは!?