住宅ローン控除とは?受けられない人も

住宅ローン控除とは、簡単にまとめると、住宅ローンを組んで住宅を購入した人が確定申告をすることで、税金の還付を受けられる制度です。還付金額の上限額や還付を受けられる年数は居住開始年によって異なりますが、2014年4月1日から2019年9月30日までに、住宅を取得して居住を開始した人は、住宅ローン減税を10年間にわたって、最大で毎年40万円受けることが可能です。(消費増税が実施され消費税が10%となれば、消費税を10%負担して2019年10月1日から2020年12月31日までに購入した人は13年間にわたって受けることが可能です。)
 
参照:住宅ローン減税、消費税10%になったらどうなる?

年収3000万円以上でも使える住宅ローン控除

年収3000万円以上でも使える住宅ローン控除

 

高額所得者は対象外

住宅ローン控除は使えるならば、使わなければ損な仕組み。でも、税金の還付という性質上、次の方々は還付を受けられません。

(1)税金を納めていない者
一年間で納めた所得税(および住民税)を確定申告することで返金してくれる仕組みなので、そもそもこれらの税金を納めていない人は還付がありません。

(2)高額所得者 住宅ローン控除は、国家からの住宅購入者への生活支援の一旦ですが、高額所得者は税制の優遇がなくても住宅取得が可能と考えられます。そのため、一定額を超える所得がある者は税制の優遇が受けられない事となっています。その基準が3000万円です。
 

年収3000万円以上でも住宅ローン控除が使える

年収が3000万円以上であっても、あきらめずに、住宅を購入した翌年の2月16日から3月15日(原則)までの確定申告の期間内に、とりあえず確定申告の手続きはしておきましょう。高額所得者でも住宅ローン控除が使えるケースはあるのですから。

【ケース1】年収3000万円の給与を得ている会社員
3000万円を超えると適用対象外となるのは「年収」ではなく「所得」です。なので、あなたが会社員で「所得」が給与所得のみであれば、税込みの額面年収が3000万円を超えていたとしても、給与所得控除を差し引いた後の所得額が3000万円以下であれば、住宅ローン控除は受けられます。

「年収」と「所得」は異なることを理解しておきましょう。

【ケース2】年収3000万円を超える個人事業者
個人事業者はその年に稼いだ額を「年収」と捉えますが、住宅ローン控除の判断基準となるのは、「年収(年商)」ではなく「所得」です。個人事業者のあなたが得ているのは「事業所得」となります。

ここでいう「事業所得」とは、あなたの年間の売上高(年商)から、事業経営のために支出した必要経費を差し引いた額をいいます。この「事業所得」が3000万円以下であれば、年商3000万円を超える個人事業者でも、住宅ローン控除は使う事が可能です。

【ケース3】チャンスは1回だけでは無い
上記「ケース1」と「ケース2」で、「所得」が3000万円以下でなければ、住宅ローン控除は使えないとお伝えしました。ただし、住宅ローン控除を受けるチャンスは1回ではありません。住宅購入後の10年間もしくは13年間が今の制度では可能です。つまり、チャンスは最大13回。

住宅購入の年に3000万円を超える「所得」があれば、確かに、その年は住宅ローン控除の恩恵を受けることはできません。しかし、あと12回チャンスはあります。「所得」が3000万円以下となる年もあるかもしれません。その時のために、住宅購入の翌年に、住宅ローン控除の確定申告をしておきましょう。

会社員であれば、会社の業績次第でボーナスを大きくカットされる可能性もあります。自営業者であれば、業績が振るわない年も有るかもしれません。

【ケース4】個人事業の法人化
個人事業者であるあなたが、仕事も順調で法人化した場合はどうなるのでしょうか。事業が法人化すると、あなたの立場は変わります。あなたは会社から「給与」をもらう「給与所得者」となります。あなたが代表取締役社長であっても、会社と個人は別ですから、会社から給与をもらう立場になる訳です。

すると、今度は「ケース1」を検討することになります。もし、会社の売上高が1億円を超えていようが10億円を超えていようが、「給与所得」が3000万円以下であれば、住宅ローン控除が使えることとなります。
 

昨年以前の住宅購入の場合

本稿を読んで、住宅購入の翌年に確定申告しておらずに残念に思ったあなた。「安心して下さい」諦めるのはまだ早いです。税金には還付申告という仕組みがあります。還付申告は5年前まで遡れますので、最寄りの税務署や税理士さんに問い合わせてみて下さい。納め過ぎた税金を取り戻せるかも知れません。

※「所得」は本来は「合計所得」をみます。 「合計所得」とは、事業所得金額、不動産所得金額、給与所得金額、退職所得金額などの合計額となります。
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