住民税が控除されるワケ

住宅ローン控除と住民税

住宅ローン控除と住民税

現在の制度では、住宅ローンの年末借入残高の1%に相当する額が支払った所得税から還付されます。年間の控除額の上限は40万円で、10年間適用され、最大で400万円が控除される仕組みです。

しかし、住宅ローン控除は支払った所得税の還付なので、所得税以上の控除額だとしても所得税額が上限となります。仮に、年末の借入残高が2000万円だとすると控除額は20万円。その年に支払った所得税が15万円だった場合、控除額は15万円ということです。残りの5万円がソンしたような気分いなりますね。これは2007年に税源移譲といって所得税の住民税の割合を変更したために、同じ所得であっても所得税額が減ったことに由来します(所得税と住民税の合計は変わりません)。

そこで、本来、所得税から控除が受けられたはずの分については、住民税から控除できるような仕組みに変更されたのです。

総務省WEBサイトより

総務省WEBサイトより



住民税からの控除上限額は、
13万6500円(年)で、前年の課税所得×7%が上限となっています。

住民税からの控除は、手続き不要

以前は、住民税からの控除を受けるためには、地方自治体に申告する必要がありましたが、現在は、自動的に住民税に反映される仕組みになっているので、手続き上の心配はいりません。

◎所得税の確定申告をしている場合
自営業者、フリーランスなどの場合は、毎年確定申告をしていますので、その際に、住宅ローン控除の申告も合わせて行っているはずです。確定申告をしていれば、それに基づいて翌年の住民税額が決定されます。その際に所得税から還付しきれなかった分は、住民税から控除されるので、住民税の納付書などで確認しましょう。

◎サラリーマンで、初年度の住宅ローン控除の申告をした場合
サラリーマンでも、住宅ローン控除の適用を受けるには、初年度だけは自分で確定申告をしなければなりません。確定申告に基づいて、翌年の住民税は、給与天引きで徴収されますが、その際、減額された住民税額になっていますので、給与明細などで確認するようにしましょう。

◎サラリーマンなら2年目からは年末調整で控除される
サラリーマンの場合、2年目以降は勤務先の年末調整で、所得税の調整がされます。住民税については、その年末調整後の所得に応じて、翌年の住民税で控除されます。

いずれの場合も、所得税の還付については、年末の借入残高を元に自分でも計算できるので、意識していますが、所得税から還付されなかった分は住民税から控除され、その額は意外と意識から外れてしまうものです。住民税がなんとなく減ったとは思うかもしれませんが、それが10年続くと自覚が薄れてしまいます。住宅ローン控除が終了する10年後には、所得税、住民税ともに本則に戻りますので、その点は忘れないようにしておきましょう。