2015年12月のオススメ展覧会・美術展
埼玉県立近代美術館「旅と芸術ー発見・驚異・夢想」で展示
イポリット・アルヌー《スフィンクス》19世紀後半、アルビュメン・プリント、個人蔵
秋も深まって来ました。12月も素敵な展覧会が目白押し!2015年の鑑賞おさめはどの展覧会にしましょうか?
◎2015年12月のオススメ展覧会・美術展-目次-
■Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷):リバプール国立美術館所蔵 英国の夢 ラファエル前派展
■上野の森美術館(上野):シカゴ ウェストンコレクション 肉筆浮世絵-美の競艶 浮世絵師が描いた江戸美人100選
■埼玉県立近代美術館(埼玉):旅と芸術ー発見・驚異・夢想
■川崎市市民ミュージアム(川崎):江口寿史展 KING OF POP
■水戸芸術館(茨城):3.11以後の建築
門外不出とされてきた作品も来日!
Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷):リバプール国立美術館所蔵 英国の夢 ラファエル前派展
ジョン・エヴァレット・ミレイ 《いにしえの夢─浅瀬を渡るイサンブラス卿》 1856-57年 油彩・カンヴァス © Courtesy National Museums Liverpool, Lady Lever Art Gallery
産業革命によって、あらゆる工業が飛躍的発展を遂げた19世紀中頃のイギリス。とくに工業製品を輸出する窓口となった港町のリバプールは大変栄えていました。この地にあるリバプール国立美術館とは、リバプール市内や近郊にある3つの美術館、博物館の総称。世界でも有数のラファエル前派との追随者の傑作を有しています。
ラファエル前派とは、ジョン・エヴァレット・ミレイやダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、ウィリアム・ホルマン・ハントら若き画家たちが「巨匠ラファエロよりも前の時代、初期ルネサンスのころのような絵に立ち戻ろう」という気概をもって1848年に結成した画家のグループ。古代の神話や聖書、中世の騎士伝説などロマンティックな物語の世界を積極的に描き出しました。
エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ 《フラジオレットを吹く天使》 1878年 水彩、グワッシュ、金彩・紙 © Courtesy National Museums Liverpool, Walker Art Gallery
この展覧会は、リバプール国立美術館の所蔵品から、当時隆盛を誇っていたラファエル前派、そして彼らに大きな影響を受けた芸術家の作品を紹介し、英国ならではの美術とはなにか、そしてイギリスの人々の理想や夢を見ていくもの。いままで門外不出とされていた3m以上の大きさのバーン=ジョーンズの大作《スポンサ・デ・リバの(レバノンの花嫁)》なども展示されます。19世紀中頃から現在に至るまで、リバプールの中産階級の市民に愛され、積極的に収集された貴重なコレクションをたっぷり堪能できるまたとない機会です。
■展覧会DATA
展覧会名称:リバプール国立美術館所蔵 英国の夢 ラファエル前派展
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
会期:2015年12月22日(火)~2016年3月6日(日)
開館時間:10:00~19:00
※金曜・土曜は21:00まで。ただし1月2日(土)を除く
※入館は閉館の30分前まで
休館日:1月1日(金・祝)、1月25日(月)
Web: http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/15_raffaello/
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