今春、連続テレビ小説『まれ』のナレーション(NHKでは「語り」と表記)が戸田恵子であることが発表され、大河ドラマ『花燃ゆ』のナレーションが池田秀一であることとあわせて話題になりました。

ガンダムつながり

戸田恵子はアンパンマンの声を担当するなど声優としての一面があり、名作『機動戦士ガンダム』では出演回数は少ないながら主人公・アムロに大きく関わったマチルダ中尉の声を担当。池田秀一も最も有名なのはシャア・アズナブルの声。「ガンダム」つながりがポイントでした。

『まれ』のひとつ前『マッサン』のナレーションは声優の松岡洋子が担当。松岡洋子も『機動戦士ガンダム』に参加していますが、代表作はアニメは1996年版『ゲゲゲの鬼太郎』の四代目鬼太郎。洋画・海外ドラマの吹き替えも多く、こちらの代表作は『スター・トレック ボイジャー』の主役・ジェインウェイ艦長。海外ドラマの経験を買われてか『マッサン』ではエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)の母・ローズマリーの吹き替えも合わせて担当しています。

大河ドラマと朝ドラのナレーションは俳優かNHKアナウンサーが担当することが多くて、こんなに声優系の人が固まったのはめずらしい。

しかし『マッサン』はヒットしたものの『花燃ゆ』は低調。『まれ』は語り手が人形の「魔女姫」という設定のためか戸田恵子がかなり高い声を出す役作りをして、それが「違和感がある」と不評。今後、声優ナレーションが増えそうにない結果となりました。

 

増加傾向

NHKの大河ドラマ・連続テレビ小説はデフォルトでナレーションがあります。大河ドラマは歴史を扱ってややこしくなりがちなため。

木曜時代劇もナレーション使用は多く、先日まで放送の『ぼんくら2』は寺田農、前作『まんまこと』は柳家小さんが担当。BS時代劇でも現在放送中の『子連れ信兵衛』はありませんが、前作『一路』では加賀美幸子。

連続テレビ小説は、そもそもラジオで小説を朗読していた「ラジオ小説」が原型。さらに家事をしながらの視聴でも内容がわかりやすいようにナレーションが続けられています。

近年は少なかった民放のドラマでも『下町ロケット』が松平定知、『遺産争族』が高畑淳子のナレーション。他にも『偽装の夫婦』は冒頭で先週までのあらすじナレーションと嘉門ヒロ(天海祐希)の心の声。『サイレーン』もあらすじナレーションがあります。

ナレーションが近年少なくなったのは古めかしい感じがするからでしょうか。小説でも昔のものは途中で「作者の声」が入る形のものが多かったのですが、現代小説では主人公などの登場人物視点でなければ、客観的に語られるものがほとんどです。

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