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3度目のMVPに輝いたオカダ・カズチカ

1974年度からスタートした東京スポーツ新聞社制定『プロレス大賞』はプロレス界で歴史と権威のある賞です。2015年度は東スポの大沢裕治運動部長を選考委員長として、東スポの記者及びカメラマン、スポーツニッポン、デイリースポーツ、東京中日スポーツ、日刊スポーツ、サンケイスポーツの担当記者、週刊プロレスの佐藤正行編集長、評論家の門馬忠雄氏、サムライTVの元井美貴キャスター、そしてプロレスライターとして筆者も出席して、19名の選考委員によって12月7日に選考会が行われました。以下、選考結果を発表しましょう。


オカダが3度目のMVP、天龍のベストバウトは9度目!

【最優秀選手賞(MVP)】
オカダ・カズチカ

ノミネートされたのは去る11月15日の両国国技館における天龍源一郎引退試合で昭和と平成の大勝負を行った天龍源一郎とオカダ・カズチカの2人でした。

2015年のプロレス界は振り返ってみれば天龍引退イヤーとして記憶されているであろうこと、今年のスポーツ新聞で一面を飾って世間に発信したのは天龍だったこと、プロレス関係のマスコミからは天龍関連の書物が多く出版されて、まさに業界に金の雨を降らせたレインメーカーであったこと、そして何よりも引退試合でオカダ相手に懐メロではなく今現在の大勝負をやってのけたことなど、様々な要素を鑑みて、私は敢えて引退した天龍を推しました。

一方、オカダについてはプロレス業界全体に明るい話題を振りまいた新日本プロレスの頂点のIWGPヘビー級王者、天龍の引退試合であれだけの試合ができるレスラーは他にはいない、今現在の最高の選手だからこそ天龍も引退試合の相手に指名したはずだという意見が出ました。

投票の結果、天龍=8、オカダ=11でオカダが受賞。昭和のレジェンドから闘いを通して時代のバトンを受け取った平成の王者オカダの12年、13年に続く3度目のMVP受賞は、アントニオ猪木=6回、天龍源一郎&武藤敬司=4回に続き、棚橋と並ぶ記録となります。


【年間最高試合賞(ベストバウト)】
天龍源一郎vsオカダ・カズチカ(11月15日、東京・両国国技館)

MVP選考の流れから、天龍vsオカダは当然ノミネートされました。その他、圧倒的なクオリティ、13年度のMVPとなった同一カードを凌駕した平成プロレスのヤバイ試合の中邑真輔vs飯伏幸太のインターコンチネンタル王座戦(1月4日、東京ドーム)、7月20日の大日本プロレスの両国国技館初進出のメインとなったストロングスタイル真っ向勝負の関本大介vs岡林裕二の世界ストロングヘビー級戦、これも心技体を純粋にぶつけ合った9月19日の大阪における鈴木みのるvs杉浦貴のGHCヘビー級戦が挙がりました。

投票の結果は天龍vsオカダ=12、中邑vs飯伏=5、関本&岡林=2、鈴木vs杉浦はノミネートのみということで天龍vsオカダに決定しました。

天龍vsオカダは昭和と平成の大勝負であり、両国に1万552人(超満員札止め)を動員。天龍の引退試合を越えて、時代の変わり目の儀式のような雰囲気さえありました。昭和世代のファンが詰めかけましたが、そうした人たちに平成の最先端をいく王者オカダが認識されたことにも意義がありました。また、この試合は朝日新聞の社会面でも報じられました。まさに2015年度を代表する試合だったと言えましょう。

もちろん私も天龍vsオカダに1票を投じました。天龍のベストバウト受賞は実に9度目。これは史上1位の記録です。


昭和の逆襲!今年も大仁田厚が受賞

【最優秀タッグチーム賞】
大仁田厚&長与千種

意外な展開になったのが、最優秀タッグチーム賞です。私はタイトル戦線には絡まなかったものの、プロレスリング・ノアのリングで傍若無人に振る舞っているようで、実は緻密なタッグワークを使っている鈴木みのる&飯塚高史をノミネートしました。彼らは反則をする時には必ずレフェリーのブラインドを衝き、場外戦も計算された戦術であることが窺えます。ある意味、昭和のタッグチーム的な味わいがあるのです。

その他、超花火プロレスで初代タッグ爆破王になった大仁田厚&長与千種、6月にオープン・ザ・ツインゲート統一タッグ王者になり、7月にはリコシェ&マット・サイダルというワールドクラスのタッグチーム相手に防衛し、現在も防衛記録更新中のドラゴンゲートの土井成樹&YAMATO、同じくドラゴンゲートから結成5年目を迎える職人ユニットのジミーズ、女子プロレスからスターダムを支えた紫雷イオ&岩谷麻優のサンダーロック、最侠タッグリーグ戦を制してBJW認定タッグ王者になった大日本プロレスの関本大介&岡林裕二がノミネートされました。

投票は鈴木&飯塚=3、大仁田&長与=8、土井&YAMATO=4、ジミーズ=1、紫雷&岩谷=2、関本&岡林=1と割れ、上位3チームの鈴木&飯塚、大仁田&長与、土井&YAMATOで改めて投票。

鈴木&飯塚=4、大仁田&長与=9、土井&YAMATO=6で、それでも過半数を取るチームはなく、大仁田&長与と土井&YAMATOの2チームで決選投票。大仁田&長与=11、土井&YAMATO=8の僅差で大仁田&長与に凱歌が上がりました。大仁田は昨年の敢闘賞に続き、2年連続の受賞です。