アジアの色彩感が漂う、JAFCA提案色「アースリング(地球人)」
日本流行色協会(JAFCA)は、「今年の色、来年の色」と題して今年を象徴する色、来年を象徴する色を選定し、2015年11月16日“いい色”の日に発表しました。2015年の色は、先進性、期待と不安、上品さなどを示す、ブルースカイ・ブルー(ストロング・ブルー)。
2016年の色は、地球人、成熟、生命力といったメッセージを込めた、アースリング(モデレート・ブラウン)。
JAFCAは、単に流行した色、あるいは流行する色という意味ではなく、その時代のムードを象徴するさまざまなキーワードを包含した、その年のテーマカラーだと述べています。
日本提案色とアジア地域に共通する色彩感
JAFCAは、インターカラー(国際流行色委員会)に、日本を代表して参加しています。インターカラーの加盟国は、2015年1月現在15ヶ国。JAFCAが選定する色は、日本提案色という意味合いもあります。例えば、アジア地域に共通する色彩感に、五行思想や風水があります。JAFCAは、五行思想や風水には言及していませんが、2015年は三碧木星(木ー青)、2016年は二国土星(土ー黄)にあたります。あくまでも筆者の推察ですが、JAFCAの提案色「ブルースカイ・ブルー」「アースリング」とアジアの色彩感は、無縁ではないでしょう。
パントンの「カラー・オブ・ザ・イヤー」との相違点
パントンの「カラー・オブ・ザ・イヤー」は、アメリカが世界に向けて提案する色、JAFCAの「今年の色、来年の色」は、日本が世界に向けて提案する色と言えます。パントンの「ローズクォーツとセレニティ」と、JAFCAの「アースリング」、全く異なる色ですが、前者はジェンダーの垣根がテーマであり、後者は人種や文化の違いを超えるという、スケールの大きなメッセージを託しています。次は、「2016年の私」に似合う色(テーマカラー)について、ご紹介します。