「ローズクォーツとセレニティ」は、マインドの変化をうながす色
パントン社は、この2色を選定した背景として、過度なストレスから逃れるために、人々は幸福で健康な状態を求めるようになり、心安らぐ色が歓迎されるようになっていることをあげています。さらに、暖色系のローズクォーツは女性らしさ、寒色系のセレニティは男性らしさの象徴という意味合いを持つことから、2つを組み合わせることによって、伝統的なジェンダーの垣根が曖昧になってきている、ひとつの方向性を示しています。
カラー・オブ・ザ・イヤーは、売れる色?
上のグラフは、アメリカのパントン社のWEBサイト(英語)が実施している、2016年春夏シーズンのトレンドカラー10色の人気投票の結果を示したものです。アメリカにおける色嗜好を探るひとつの手がかりとなるでしょう。上のグラフは、筆者が作成し、読者の皆さまにご協力いただいたWEBアンケート(回答者の大半は日本人)です。
2つのアンケート結果を比べてみましょう。
1位:スノーケルブルー
2位:ローズクォーツ
3位:ピーチエコー
上位3色は同じ。
セレニティは、どちらのアンケートでも5位にランクインしています。
カラー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた、ローズクォーツとセレニティは、人気が高いとはいえ、最も人気の高い色ではありません。パントン社は、カラー・オブ・ザ・イヤーについて、文化的な出来事の中に見える彩りを、スナップショットのように切り取ったものだと述べています。
さらに、ローズクォーツとセレニティの組み合わせが醸し出す、穏やかで寛いだ雰囲気を生かす、8通りのカラーパレットを提案しています。
次は、日本流行色協会(JAFCA)が発表した、「今年の色、来年の色」をご紹介します。