幡ヶ谷には「カリヒオ」のカレーがある

新宿の隣町と言っていいのだろうか。初台まではビル群が続き、その隣町の幡ヶ谷の商店街を歩き、路地の少し入ったところに「カリヒオ」はある。地元に愛されているのだろう。気軽に入店している地元住民の姿が見られる。

カリヒオのカレーは、肉とソースをうまく作り分けるテクニックがある。混じり合った時にそれらが渾然一体となって、食べる喜びを体中で感じられる。肉だけ食べるのももちろん好きだが、カレーソースも大好きな私にとって、好都合なセットがある。それは一番人気の「全部のせカレー」である。

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全部のせカレー

全部とは、豚の角煮のポークに、チキンキーマ、ウィンナー、チーズ、ナス、ピーマン等、つまり”具沢山”のことだ。メインの具材の豚の角煮は一度煮こぼしてから、6時間かけてカレーソースと一緒に低温で煮込むので、カレーの味が気持ちよく染み込んでいる。それだけでお酒のつまみにしたいところだ。

カレーソースは、インドカレーソースには欠かせない玉ねぎとトマト、カシュナッツやココナッツファインを使いコクと甘味をだし、スパイスを乗せてスパイス感も感じられるように作られている。カレーソースを作る際に合わせるスープも時間をかけて凝った出汁がとられている。スープは野菜と牛すじ、テール、ランプなどを煮込み、冷蔵庫で1日寝かしたあとに丁寧に脂を取って、スッキリとした味わいに仕上がっている。

このカレーソースだけでもご飯と合わせて食べたくなる。日本人の主食である米に合うカレーソースなのだ。そして、この全部のせの具材とカレーを提供する店主のテクニックには理由があった。


店主・川村さんの今の料理スタイルは経験値の賜物

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スパイス瓶に囲まれているオーナシェフの川村圭さん

店主の川村さんは幡ヶ谷のステーキハウスの門を叩き、肉焼きからドレッシング作り、厨房の作り方までみっちり学び働いた。そのステーキハウスは川村さんが働いていた20年前には芸能人もよく来客していて、箸で割くことができるお肉が食べられるお店として有名であった。
そんな繁盛店のステーキハウスでのノウハウが、全部のせのお肉やその他の具材の火の入れ具合に生きている。学びと経験値のすべてが今のお店に取り入れられて、カリヒオの小宇宙が作られている。

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サラダ 自家製ドレッシング

そのひとつとして、最初に出てくるサラダについても書かなくてはならない。ドレッシングが病みつきになる味わいなのだ!にんにくや野菜、フルーツ等がミックスしていて、このドレッシングをたっぷりかけたサラダをモリモリ食べたくなる。野菜がご飯のおかずになるというコンセプトで作り上げたドレッシングなのだそう。このカリヒオのサラダファンのために、メニューには「大盛りサラダ」が用意されている。


G.M.ナイル氏の弟子になり、カレーを学ぶ

カレーソース作りの面白い話を聞いた。実は川村さんのカレーの師匠は、「銀座ナイルレストラン」のオーナーG.M.ナイル氏なのだ。銀座ナイルレストランは日本最古のインドレストランである。その2代目のナイル氏はカレーをはじめ、幅広いジャンルでメディアなどでも活躍しており、ご存知の方も多いかと思う。ナイル氏の人間力は並大抵のものではなく、例えばスピーチひとつしただけで、あっという間に会場全員がナイル氏の虜になっている場面を何回も見たと川村さんは言う。

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カレーソースの仕込み中

元々、川村さんはバイク好きで、その縁から築地の東山堂のご主人の仲介でナイル氏を紹介してもらったそうだ。ナイル邸に泊まりこみ、ナイル氏と師匠と弟子の関係を結びながら、カレー作りを徹底的に学んだ。独り立ちしてからもわからないことがあればすぐにナイル氏に電話をし、ときには会いに行きカレー作りを教わった。カレーで使用するスパイスのこと、野菜の炒め方とスパイスとの関係性、そこで活かされる隠し味、インデラカレーパウダーをメニューによって用いる方法等、川村さん曰く「誰もが羨むことを教えてもらった」という。

そのため、カリヒオのカレーはインドのマサラカレーの作り方で、野菜とスパイスをうまくコントロールされていると思う。ナイルレストランと同じカレーはないが、ナイル氏のDNAが刻み込まれていることには違いない。カレーの歴史、まさに人と人が出会って作られているカレーがここにあった。

並んでいるスパイス瓶と川村さんが作るカレーの香りが立ち込める店内を脳内に思い描いたら、幡ヶ谷駅で途中下車したくなる。そこには満足いくものを作るための努力を怠らない美味しいカレーが待っている。

カリヒオ
・住所:東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目48−7
・営業時間:11:30~14:00、17:30~22:00
・定休日:月曜

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