「やさしいパパ」が増えてきた

イクメン

イクメンと威厳は両立しないものでしょうか?

地震・雷・火事・親父……。昔は「おそろしいもの」に数えられていた父親ですが、昨今は家事や育児を分担する男性も珍しくなくなり、「やさしいパパ」が増えてきました。

しかし、祖父母世代からは、最近の子どもが軟弱なのは「父親の威厳」がなくなったからだ、などと嘆く声もちらほら聞かれます。

「父親の威厳」とは、何なのでしょうか?
子どもを育てる上で、果たして必要なモノなのでしょうか?
「やさしいパパ」は「威厳のない父親」なのでしょうか?


目指すは「星一徹」?

何年も前のことになりますが、PTA主催の教育講演会がありました。
講師の年配の男性は、子どもの頃、父親から暴力を受けながら育ったそうです。父親が暴れ出すと、漫画「巨人の星」の星一徹のようにちゃぶ台返しをする、父親の機嫌を損ねたら母親も自分も足腰立たなくなるまで蹴られる、など、大変な幼少期を過ごされたようでした。

しかし、結局は父親と同じように子育てをし、子どもが非行に走ったものの、殴って更生させたのでよかった。自分を殴って育てた父親に今は感謝している、「父親には威厳が必要」とのことでした。

補導された自分の子どもを警察署で殴りつけ、警官に止められたという話を、まるで武勇伝のように語っていました。また「子どもに愛情があるから、子どもが悪いことをすると悲しいし悔しい。だから手が出る」と暴力を正当化したり、「100回言葉で伝えるより、泣きながら一発殴った方が効果がある」など、「体罰・虐待のすすめ」のような内容で、頭がクラクラしたことを覚えています。

笑ったり頷いたりしながらこの講演を聞いていた保護者が少なくなかったことにも驚きました。自分の暴力的な子育てを肯定してもらったと思った父親がたくさんいたのかもしれません。しかし、子どもに暴力を振るうのは、「威厳のある父親」なのでしょうか?

>> そもそも「威厳のある父親」とは、どういう人なのでしょうか?