かなりの成長期待を織り込んだ株価だ!
それでは、ファーストリテイリングのバリューチャートに、株価を重ねてみましょう。株価は線グラフで表示しています。こうしてみると2013年くらいまでは、バリューチャートと株価がおおむね同じように推移しているように見えます。ところが2013年以降、株価はバリューチャートを大きく上回る水準に上昇してしまっています。バリューチャートは1株価値を意味しています。すなわち適正株価です。株価はこれを大きく上回っているのですから、割高な水準といえるでしょう。つまり、ファーストリテイリングの株価は、かなり割高な水準にあるのです。
過去最高の業績(バリューチャートの一番右端の棒グラフ)をもってしても、未だ株価は割高な水準にあります。ですから、株式市場は過去最高の業績くらいでは満足してくれないのです。グラフを見れば株価は1株価値の2倍から3倍の水準にあります。つまり、株式市場は過去最高の利益のさらに2倍から3倍の水準の利益を期待しているのです。今すぐでなくても良いけれど、近い将来にはそのくらいの水準に到達してほしい、と期待しているのです。
その期待の高さに比べると、今回の決算は少し満足のいくものではなかったようです。あるいは来期の業績予想(2015年8月期より10.7%の増益)が期待ほどではなかったのかもしれません。
ともかく、あまりに期待値が高かったために、決算発表後に株価は下がってしまったのだと考えられます。
う~ん、株式投資って難しいですね。
1株価値と株価を冷静に見極めながら、投資判断をしていきましょう!