意外と多い? 国家公務員になれる○○大学校
子供の頃からの夢を叶えられるかも!?
たとえば国土交通省所管の航空保安大学校では、学費や全寮制の住居費がタダでありながら、給与をもらい多くの知識を学ぶことができます。飛行機関連の仕事に就きたい学生には嬉しい制度だと思いませんか? 以下、もう少し細かくみていきましょう。
空・海のスペシャリスト国家公務員になれる大学校
空のプロフェッショナルを育成する航空保安大学校、気象大学校、そして海のプロフェッショナルを育成する海上保安大学校、海上保安学校の4校について特徴を紹介します。●航空保安大学校(大阪府泉佐野市)
【特徴】
・入学と同時に国土交通省の職員となる
・航空情報科と航空電子科に分かれている
・2年制で学士号は取得できない
・全寮制、全個室
・卒業後は、「航空管制運航情報官」や「航空管制技術官」として勤務
【給与・待遇】
・航空管制官(航空管制官基礎研修課程):18万4652円(平成27年)
・航空保安大学校学生(本科学生):15万626円(平成27年)
他、期末手当・勤勉手当(いわゆるボーナス)、その他各種諸手当(扶養手当、住居手当等)が支給される
ちなみにパイロットを養成する航空大学校は名称が似ていますが、国の機関ではなく(平成13年に国の機関から切り離された)、学費もかかる大学です。
●気象大学校(千葉県柏市)
【特徴】
・入学と同時に気象庁の職員となる
・大学部(修業期間4年)と研修部(修業期間1年以内)がある
・原則として全寮制(許可を受ければ自宅通学も可)、2人部屋
・卒業後は、本庁や地方気象台に配属される。また、世界気象機関(WMO・ジュネーブ)や南極観測隊でも活躍の場がある
【給与・待遇】
14万1424円(平成27年)。他、期末手当・勤勉手当(いわゆるボーナス)、諸手当が支給される
●海上保安大学校(広島県呉市)
【特徴】
・入学と同時に海上保安庁の職員となる
・教育期間は本科4年、専攻科6カ月の合計4年6カ月間。学士号授与あり
・全寮制
・本科卒業、専攻科修了後は、海上保安官としてのキャリアを身につけ、管区海上保安本部、保安部及び大型巡視船などの長として、海上保安行政を担う
【給与・待遇】
14万2100円(平成27年)。他、期末手当・勤勉手当(いわゆるボーナス)、扶養手当が支給される
●海上保安学校(京都府舞鶴市)
【特徴】
・入学と同時に海上保安庁の職員となる
・海上保安官の育成が目的
・「船舶運航システム」「航空」、「情報システム」、「海洋科学」の4つの課程がある
・教育期間は「情報システム」課程が2年、それ以外は1年。学士号は取得できず
・全寮制
・卒業後は、海上保安官として全国で活躍する道の他に、海上保安大学に進むことによって将来の幹部として活躍する道もある
【給与・待遇】
14万2100円(平成27年)。他、期末手当・勤勉手当(いわゆるボーナス)、扶養手当が支給される
国を守る自衛官になれる大学校
●防衛大学校(神奈川県横須賀市)【特徴】
・入学と同時に防衛省の職員となる
・陸上、海上、航空各自衛隊の幹部自衛官の育成
・4年制。学士号授与あり
・全寮制
・卒業後は、陸上要員は陸上自衛官に、海上要員は海上自衛官に、航空要員は航空自衛官となり、幹部候補生として各自衛隊の幹部候補生学校に入校する
【給与・待遇】
10万9400円(平成27年度)。他、期末手当(年33万9000円)あり
●防衛医科大学校(埼玉県所沢市)
【特徴】
・入学と同時に防衛省の職員となる
・自衛隊で働く医師を育成する
・医学科は6年制、平成26年4月に新設された看護学科は4年制
・一般の医大と同様の教育の他、幹部自衛官として必要な技能訓練もある
・全寮制
・卒業後は、医師国家試験受験を経て幹部自衛官になる
・医学科卒業後9年間勤続できなかった場合は、学費の返還義務が生じる
【給与・待遇】
10万9400円(平成27年度)。他、期末手当あり
国家公務員としてこれらの学校で学びたい方はとても多く、軒並み10倍前後の倍率となっています。しかしどの学校においても、職員としての業務遂行(=訓練・勉強)が求められます。
もちろんアルバイト(副業ですので)はできませんし、日常生活も分刻みでスケジュール通りに過ごさなければならないなど、一般の大学生とは全く異なる生活となるかと思います。
入学を希望する場合は、卒業後の進路も含め、自分に本当に合うか下見をするなど吟味することが大切です。
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