自動車保険

自然災害時の車の損害、保険でどこまでカバーできる?(2ページ目)

集中豪雨のニュースを見て以来、自然災害の備えが気になり始めた上村さん(仮名)。台風や大雪で自動車保険は本当に役に立つの?

執筆者:柳澤 美由紀

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大雪や雪崩による損害はどうなるの?

雪に埋もれている自動車

大雪での被害にも備えたい

ガイド:「ちなみに、大雪や雪崩に巻き込まれた場合はどうなると思いますか?」

上村さん:「台風が補償されるのなら、大雪でも保険金がもらえますよね」

ガイド:「はい、基本はその通りです。落ちてきた雪や雪の重みで落ちてきた物、たとえばカーポートの下敷きになったりしたときの損害は保険金の支払い対象になります。しかし、そうではないケースもあるのです」

上村さん:「どういうことですか?」

ガイド:「降り積もった雪に衝突した場合や雪でスリップしてガードレールに衝突した場合などは『エコノミー+A』では補償されません。単独事故扱いになるからです。『一般車両保険』以外は保険金が支払われないのです」

上村さん:「雪が原因の場合、事故の状況や加入している車両保険の種類によっては保険金がもらえないこともあるのですね」

ガイド:「その通りです。しかも、保険を使った場合の等級の下がり方も違うのですよ」

上村さん:「どんな事故でも保険を使えば3等級下がると思っていましたが、違うのですね?」
 

保険を使った場合の等級について

ガイド:「3等級ダウンするのは、積雪でスリップしてガードレールにぶつかったり、雪の壁に衝突するなどの単独事故扱いとなる場合です。翌年に等級が3等級下がり、事故有係数適用期間は3年加算されます。一方、一般的な自然災害の場合は翌年に等級が1等級下がり、事故有係数適用期間は1年加算となります」

上村さん:「ケガをした場合はどうなるのですか?」

ガイド:「人身傷害保険や搭乗者傷害特約の保険金請求を行った場合で、それらの保険のみの請求であれば、損害の原因にかかわらず『ノーカウント事故』になります。事故がなかったときと同様に、次年度の契約の等級は1つ上がります」

上村さん:「自然災害のときは等級ダウンが緩和されているのですね」

自然災害によって起きた車の損害は車両保険で補償されます。しかも、通常の自動車事故では保険を使うと3等級下がりますが、自然災害の場合は大半が1等級ダウンです(地震、噴火、津波を除く)。毎日車を使っている人やマイカーローンを組んで車を買った人などは、万一被害にあったときに備えて、車両保険をつけて自然災害に備えておくと万全です。
※本件ガイドが提供する記事は、特定の保険商品の募集を目的としたものではありません。また、掲載される情報の著作権は株式会社オールアバウトが有し、各国の著作権法、各種条約およびその他の法律で保護されています。
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