熱帯魚/熱帯魚の飼い方

熱帯魚の飼い方[2] 餌の与え方

熱帯魚を飼う上で、また水質を管理する為に重要なのが上手な餌やり。初心者が陥りやすいミスとその対策、代表的な餌の種類と特徴、保存方法やその他の注意点などをまとめてみました。

長谷川 秀樹

執筆者:長谷川 秀樹

熱帯魚ガイド


01:餌の与え方

水槽をセットして、魚も無事に導入。これから状態良く魚を維持し綺麗な水槽を楽しむためには、毎日の餌やり以外にも、定期的な水換えや器具類の点検などの日常の管理が大切になります。最初のうちは、なかなかコツが掴めないかも知れませんが、何故それらの管理が必要なのかを理解して、行為を習慣化してしまえば、ごく短時間で簡単にできてしまうことばかりです。

これらの日常管理を疎かにすると、水の色が黄ばんだり、ガラス面が藻類(コケ)だらけになってしまい観賞価値が下がってしまいます。当然、定期的な水換えを怠れば、日々水質は悪化する一方なので、やがて魚の調子も悪くなってしまうことでしょう。

最低限行わなければならない日常の管理を項目ごとに解説していきますので、楽しいアクアライフを過ごす参考にして下さい。

実践編――、まずは餌について考えてみましょう。


熱帯魚を飼育する上で、『毎日の餌やりが楽しみ!』という方も少なくないのでは。実際、自分のお気に入りの魚たちが、我先に餌を食べる姿を見ているのは楽しいものです。しかも、魚たちがその環境に慣れてくると、餌を与えなくても水槽の前に立つだけで、餌をクレクレ寄ってくるのでなおさら可愛く感じるものです。

その結果、特にビギナーの頃は、つい日に何度も餌を与えてしまうといったミスを起こしがちです。また家族の各々が、それぞれ給餌してしまい、挙句の果て魚がブクブクの体型になってしまうなんてことも。それだけで済めばまだ良いのですが、食べ残しが水に溶け、白濁したり、水質悪化から病気が多発し、魚が死んでしまうことも考えられます。
 

特に水槽セットして1~2ヶ月の間は、汚れを分解するバクテリアが十分に繁殖していないため、必要以上の給餌は水質悪化の引き金となります。別途、バクテリアに関しては詳しく解説しますが、バクテリアの活動が安定し、水が落ち着くまでの期間は餌を与え過ぎないように心掛けてください。

では、どの位の量を? どの位の間隔で? 何時? 与えれば良いのでしょう。

飼育目的、魚種や餌の種類に拠っても与える量は変わってくるので、一元的にどの位与えるべきだとはっきり言えませんが、通常2、3分以内に食べ尽くす量を1~2回与えます。日に1度であれば、照明点灯後暫くしてから、もしくは日中に。2度であれば、朝夕与えます。自分のライフサイクルに合わせて、できるだけ規則正しく与えてください。

照明を落とす直前は、これから魚も就眠し食べた餌が消化されないので、消灯2時間前までには餌を与え終わって下さい。照明点灯直後も、まだ魚が活性していないので避けましょう。

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餌を与え過ぎてしまうことの弊害には、体型の崩れ(脂肪過多)や短命になってしまったり、食べ残しや排泄物(糞)が多くなることから水質の悪化が早まることが考えられ、ビギナーが魚を殺してしまう最も大きな要因の1つです。

最もベストなのが、魚の腹部の様子を観察し、気持ちふっくらする程度の量が適量です。毎日観察していれば、自ずと適量が把握できるようになると思いますので、常に魚を観察する習慣を身につけて下さい。

Note!
餌やりは、1~2回/日。2、3分以内に食べ尽くす量を!
必要以上の給餌は、魚にとっても水質にも悪影響なだけ。
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