熱帯魚/熱帯魚の飼い方

熱帯魚の飼い方[2] 餌の与え方(3ページ目)

熱帯魚を飼う上で、また水質を管理する為に重要なのが上手な餌やり。初心者が陥りやすいミスとその対策、代表的な餌の種類と特徴、保存方法やその他の注意点などをまとめてみました。

長谷川 秀樹

執筆者:長谷川 秀樹

熱帯魚ガイド


餌の種類 活餌

人工飼料との相違点は、生きた魚などを直接餌として利用することです。人工飼料に餌付き難い種類であったり、肉食魚を飼育する際に用いられます。また、繁殖時の栄養補給、病気療養後の体力回復を目的に与えることもあります。

主だったものでは、金魚やメダカ、ドジョウなどの魚類、小型のエビ、ザリガニなどの甲殻類、ミルワーム、コオロギといった昆虫類は中大型魚や肉食魚の餌に。ミジンコやイトミミズ、赤虫などは小型魚といった具合に、様々な生物が餌用として流通しています。


赤虫、イトミミズ

赤虫 金魚の飼育では古くから用いられており、熱帯魚の餌としても歴史の古いものです。しかし、近年では開発の影響から採取量が激減しており、流通量が可也少ないのが現状です。繁殖や金魚に力をいれるショップで入手が可能ですが、一般のお店では取り扱っていないことが大半です。

動きがあり、魚の食欲を刺激する赤い色彩から、どんな魚にも嗜好性は抜群です。殆どの魚が口にする万能の餌になり、病気療養後の体力回復、幼魚の成長促進などの目的で与えられます。

入手が比較的困難なことと、保存性が低い、不衛生であることから、一般には敬遠されがちです。本格的に繁殖に取り組んでいる方や、難解魚を飼育する場合を除いて、無くても特に構わないものです。

▲赤虫
イトミミズ
▲イトミミズ

ミジンコ

ミジンコ金魚の稚魚育成のための重要な初期飼料として古くから用いられており、池沼に生息するタマミジンコなどの微小な甲殻類の仲間。実際には、複数種のミジンコが含まれており、販売時には他のワムシなどの動物性プランクトンが混じっていることが大半です。本格的に繁殖に取り組む場合以外は、一般に必要ありません。もし、手に入るのであれば、赤系の色揚げ効果が見込めますので、おやつ程度に与えてみるのも良いでしょう。
 

金魚、メダカ

金魚 中・大型魚、肉食魚のメインフードとして、入手の容易さ、安価なことから、『餌金』の呼称で広く普及しています。金魚の養殖場で選別から洩れた魚(言葉が悪いが商品価値の低い魚)が、熱帯魚の餌用として流通していることが背景に挙げられます。小型の肉食魚や肉食魚の幼魚には、メダカを。

餌用の金魚は、小赤、姉赤といった具合にサイズ別に販売されているので、飼育魚の口の大きさに併せて適当なサイズを選択すると良いでしょう。

▲金魚(小赤)
メダカ
▲メダカ

一説に拠ると、金魚にはビタミン破壊酵素『サイアミナーゼ』が多量に含まれるため、単食は望ましくないとされますが詳細は不明です。とは言え、どんな餌であっても単食は栄養価のバランス面で望ましくないため、他の餌用生物や各種人工飼料との併用が望ましいと言えます。また、肉食魚であっても植物性の栄養分は必要なため、投与前に植物性の人工飼料を食べさせるなどして、二次的に植物質を摂取できるように工夫すればベストです。

入手は容易で、大概の専門店で販売されています。

昆虫類

コオロギ

アジアアロワナの人気上昇に伴ない、同魚が自然下では落下昆虫を主食にしていることから、近年人気の高い餌です。高たんぱくで栄養価が高いため、多くの肉食魚や雑食性の中大型魚の飼料として用いられています。

代表的なものに、コオロギ、ミルワーム、ショウジョウバエなどがいます。

餌金などと比較してやや入手は難しいものの、大型魚を取り扱うショップなどで取り扱われることが多いです。

▲コオロギ
▲ミルワーム

 

その他の餌生物

その他にも、エビ、アカヒレやゼブラダニオの幼魚なども肉食魚の餌として流通しています。

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