アリの世界がわかる映画
――この映画を作るにあたって、監督はマーベルコミックを読み直したり、アリについて調べたりしましたか?リード:もちろんです。僕はそういう準備はしっかりするタチなので。「Tales to Astonish」と「The Avengers」をすべて読んだし、ほかにもいろいろ読みましたよ。キャラクターの性質など参考になることがあるかもしれませんからね。
あと昆虫の本も読みましたね。実家の母に僕が子供の頃に読んでいた「昆虫の世界」という本を送ってもらったのです。表紙はアリ! この映画の中でアリは決してかわいいキャラクターではなく、現実的な存在でいてほしかったので、アリのリアルさを求めながら、スコットとの間の絆も感じさせるようにと考えました。これは実に難しかったけど重要な仕事でした。
――ポール・ラッドはこの映画で新境地を開拓したと思いますが、監督から見た彼の魅力は?
リード:ポールは本当にファンタスティックな役者ですよ。主人公のスコットは超人的じゃない、アントマンスーツを着て、小さくなってとまどうところがいい。普通の人がアントマンスーツを着たら、そういうリアクションになると思うし、そこが観客の共感ポイントだと思います。だって小さくなってアリをコントロールするなんて、超バカバカしいでしょう(笑)。そこを共感させながら観客を楽しませることができるのがポール・ラッドという役者。
ポールはシリアスからコメディまで何でもできる役者です。彼を選んで本当に大正解でしたよ。もちろんまた一緒に仕事をしたい、彼とならどんな映画でもOKさ(笑)
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最後にポールとリード監督に「二人にとってのヒーローは?」と聞いたら、
ポール:僕は父だな。
リード:僕はポールのお父さんだな。
ポール:(笑)
リード:いやいや、ヒーローは僕の父です(笑)
とても楽しい『アントマン』の監督&主演俳優! 映画を見ればわかるけど、続編への期待が高まる終わり方ですから、まずは映画『アントマン』!必見ですよ。
『アントマン』(2015年9月19日2D/3Dロードショー)
監督:ペイトン・リード 出演:ポール・ラッド、マイケル・ダグラス、エヴァンジェリン・リリー、コリー・ストール、ボビー・カナヴェイル、マイケル・ペーニャほか
©Marvel 2015
Photographer/Akihiro Takahashi
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