数ミリの人たちが活躍する小さな世界
『ミクロの決死圏』(1966年度作品)脳に障害を起こした重要な科学者を救うべく、物質をミクロにする研究を実施することに。数人の医療チームと彼等の乗る潜水艦をミクロ化して、研究者の体内へ入れることになるけれど、タイムリミットは1時間!
66年の映画なので、特撮はチープに見えるけど、当時は大きな話題。何しろ発想がおもしろい! 1時間経つとミクロから元の大きさに戻ってしまうというスリルがドキドキ感を煽ります。SF医学サスペンスですが、ムチムチなラクエル・ウェルチが着用していた、体にピタピタのボディスーツが肉感的でやたらと色っぽい。今思えばサービスカットだったのかも?
監督:リチャード・フライシャー 出演:スティーヴン・ボイド、ラクエル・ウェルチ、アーサー・ケネディ、エドモンド・オブライエン、ドナルド・プレザンス
『ミクロキッズ』(1989年度作品)
科学者のサリンスキー(リック・モラニス)が作った「物体縮小装置」に、隣家から飛んできたボールが当たり誤作動。謝りに来た隣家の子供二人とサリンスキーの子供を6ミリに縮小してしまう。
小さくなったら自宅にいても恐怖! ゴミひとつでもバケモノに見えるわけですから。必死に助けを求めても気付いてもらえず、なんと捨てられてしまうキッズたち。彼等は元に戻れるのか~というSF、というかコメディです。
小さくなった子供たちの目線で描かれる現実がおもしろく、シンプルな作りなので小さなお子さんにもオススメ。
監督:ジョー・ジョンストン 出演:リック・モラニス、マット・フルーワー、マーシャ・ストラスマン、クリスティン・サザーランドほか
『マルホランド・ドライブ』(2001年度作品)
LA北部のマルホランド・ドライブで交通事故があり、逃れた美女(ローラ・エレナ・ハリング)は、もぐりこんだ有名女優の家で、女優の姪ベティ(ナオミ・ワッツ)に出会います。美女は記憶をなくしており、ベティは彼女が何者なのか一緒に手がかりを追いかけようとするけれど……。
デヴィッド・リンチ監督の不条理サスペンスです。リンチ監督の映画にはよく“小さな人”が登場するのですが、この映画も然り。『マルホランド・ドライブ』では後半ワンポイントとして小さくなった男女が登場します。ちょっとネタバレになるので詳細は避けますが「え!」とビックリするかも。なおかつ映画そのものが謎に満ちており、二人がなぜ小さいのかも謎めいていますが、インパクトは大きいです。
監督:デヴィッド・リンチ 出演:ナオミ・ワッツ、ローラ・エレナ・ハリング、アン・ミラー、ジャスティン・セローほか
『借りぐらしのアリエッティ』(2010年度作品)
両親とともに暮らすアリエッティは小人。彼等は大きな屋敷の床下に住んでいます。必要なものはその家のものをちょっと借りて……。人間に見られたら引っ越さなくてはいけないのですが、アリエッティはこの家に病気療養のためにやってきた少年に姿を見られてしまい……。
人間と小人のふれあいを描いたジブリアニメ。アリエッティの赤い服と緑を基調にした映画の世界が色鮮やかです。小人の食糧なんて微々たるものでしょうが、大家さん(?)から無断で拝借するのはいかがなものかと思ったりしつつ、彼等の小さな世界は、幼い時に遊んだ人形の家とかシルバニアファミリーを思い出し、ちょっとノスタルジーに浸れます。
監督:米林宏昌 声の出演:志田未来、神木隆之介、大竹しのぶ、竹下景子、藤原竜也ほか