住宅街も深夜になると真っ暗に……。
最初をスルーしない
子どもの深夜外出がエスカレートするかどうかは、「親にバレた」と子どもが最初に思った時がひとつの分岐点だと思います。薄々気付きながら、確証を得るために「泳がせる」こともあるかもしれませんが、それができるのは子どもが「親にバレていない」と思っている時だけです。「親は気づいているはずなのに、何も言わない」というのは、親は自分に無関心で、愛情がない証拠だと映ります。
ですから、最初に気づいたときに、スルーしないことが肝心です。「子どもが言い出すのを待つ」というのは、子どもを信じているように聞こえるかもしれませんが、子どもにぶつかるのがこわいだけです。
心配していることを伝える
夜遊びの危険性について、子どもはあまり認識していません。深夜外出は、殺人や誘拐、恐喝、性被害といった犯罪に巻き込まれる危険性が高くなることを繰り返し伝えましょう。子どもが被害にあった事件のニュースについて、親子で話し合うのもいいと思います。そして、「私はあなたが心配だ」「私はあなたに、被害にあってほしくない」「私はあなたに嘘をつかれるのが悲しい」など、「私」を主語にして、自分の気持ちを伝えましょう。
門限の決め方
門限は決めてあるものの、破られることが多くなって、ぐだぐだになっている、ということはありませんか。「携帯を持たせているから」「GPSで居場所がわかるから」と油断していませんか。大阪府では、子どもの夜間外出の制限時間について、16歳未満は午後8時~としています。とはいえ、夜の7時を過ぎて小学生が外をひとりで歩くのは心配な気もします。日の短くなる冬場ならなおさら。
子どもの行動範囲の状況(駅前なのか、ひっそりとした住宅街なのか、繁華街の近くなのか、外灯もない田舎なのか)にもよりますが、子どもの生活パターンに合わせて、守れる時間を設定できるといいですね。小学生のうちは、「暗くなる前に」と、季節ごとに門限を変更するのが、安全を考えるといいのではないかと思います。
いずれにしても、子どもとしっかり話し合いましょう。「親から押しつけられた門限」は破りたくなるものです。「門限は何時がいいと思う?」「近所の状況を考えたら、遅いと思うんだけどどう思う?」など、丁寧に話し合って、子ども自身に門限を決めさせるのがベストです。
子どもの夜遊びは、大きな問題につながりやすいもの。早め早めの対応を心がけましょう。すでに親の手に負えなくなっているなら、警察の少年相談窓口や児童相談所などに相談しましょう。