スペインは危険な国?
少しの心がけで防げる被害は多い
とはいえスペインのみがテロの危機にさらされているかと言えば、そうではありません。どの国にいても予測のできない危険は存在していることでしょう。人込みはできるだけ避けたり、外務省の海外安全ホームページの注意喚起をチェックしてイスラム教徒の犠牲祭を避けるなど、情報収集に努めてください。渡航先の安全情報や緊急時に役立つ情報を教えてくれる外務省のたびレジに登録しておくのもひとつの案です。
また、スペインでは度々大規模なデモが行われます。バルセロナのカタルーニャ独立運動のデモなどは100万人近くが参加する大規模なものです。基本的には暴力的なものではありませんが、興味本位で近づかないほうがいいと思います。
前記の2つよりもっと身近で、少しの注意で避けられるものは、スリや置き引きです。バルセロナやマドリードなどの大都市では月10件程度毎月日本人がスリや置き引きの被害にあっています。
近年のスリの手口は?
鞄は常に意識しておくことが肝心
もう少し手の込んだもので、私も実際に見かけたことがありますが、新聞、地図やアンケートでもしているかのようなボードを手に数人で近づいてくるケース。一人が質問をして気を引いている間にもう一人の手が鞄に。
さらには、警察官のふりをしてパスポートを見せるように指示し、鞄を開けた隙に財布を盗むといった手口や、液体などをかけて汚し、拭くふりをして盗むということもあるようです。
通りでジプシーが花などを渡してくることがありますが、これもスリの手口なので受け取ってはいけません。
反面ナイフなどの武器を使って暴力で奪ってくるケースは減っているそうです。
置き引きやスリの被害を防ぐには?
人込みはスリの危険大!
食事中、鞄は椅子の背もたれにかけたり、椅子と背中の間に置いてはいけません。必ず膝の上などにしっかり持っていてください。
街の散策中、荷物はたすき掛けにして前で持つと比較的安全かもしれません。人の多い場所では特に鞄に注意しておくこと。信号待ち、買い物中、写真撮影中なども気を付けて。
急に話しかけてくる人は、怪しいと思って相手にしてはいけません。足早に離れましょう。
現金は大きな額を持ち歩かないようにし、パスポートはホテルの金庫やスーツケースに入れて鍵をしておきましょう。
注意したい時間帯
早朝(朝5時~7時半ごろ、日曜、祝日は8時半ごろまで)や、夜間11時~5時ごろ)までは特に気をつけたい時間帯です。また意外にスリなどがおきやすいのは、昼食時(13時~15時ごろ)。平日の公園などは人が少なくなるので、避けた方が賢明かもしれません。気をつけたい場所
スリの被害が多いのは、マドリードとバルセロナ。次いで観光で人気のコルドバやグラナダなどの中都市。飲食店や観光名所、ホテルのロビーや空港での被害が多いようです。コルドバの花の小道、ユダヤ人街、グラナダのアルバイシン地区、バルセロナのゴシック地区など迷路のような小道は、できるだけ一人にならずに他の観光客の流れとともに行動するほうが安全です。もしも被害にあってしまったら
パスポートはホテルの金庫やスーツケースに入れて鍵をしておきましょう
主なクレジットカード会社の連絡先は
三井住友VISAカード 00-800-1212-1212
セゾンVISAカード 900-988-123
VISAカード 900-998-947
アメックス・カード 900-994-447
UCカード 00-800-8005-8005
DCカード 00-800-3770-1818
NICOSカード 00-800-99-860-860
AEONカード 900-988-138
ダイナースカード 00-81-45-523-1196
JCBカード 900-978-178
マスターカード 900-971-231
シティバンク・シティカード 00-81-45-330-2890
24時間通話可能です。
パスポートを失った場合は、最寄りの警察で被害届を出し、盗難証明書を発行してもらいます。この書類とパスポートのコピーなど身分を証明できるもの、写真2枚、戸籍謄本、帰国便のチケット、手数料を持ってマドリードの日本大使館かバルセロナの日本領事館へ。詳しくは在スペイン日本大使館のページで。
万が一の場合のために、あらかじめパスポートの証明写真ページのコピーをとっておくと、手続きがスムーズです。
バルセロナでは2017年2月より緊急通報112番で、日本語対応サービスが開始されています。事件、事故、急病などで警察、消防、救急車が必要な場合は112番へ電話をし日本語を希望すれば通訳と繋がります。