日本生命が三井生命を買収。生保業界も再編が進む?
生命保険も今後、買収・合併が増える可能性が
<三井と住友の統合例>
三井住友海上あいおい生命、三井住友海上プライマリー生命、三井住友海上火災保険、三井住友銀行、三井住友信託銀行、三井住友カードなど
生命保険業界では、株価上昇等によって逆ザヤ問題は解消されましたが、低金利や人口減少等により、簡単には業績が右肩上がりにならない状況が続いています。
死亡保障の保険:人口減少や所得の低下で業績の大きな伸びは期待できない
医療保障の保険:死亡保障の保険に代わって期待されたが競争が非常に激しい
銀行窓販の保険:一時払い商品を中心に伸びたものの運用難で推進しづらい
生命保険会社は生保同士の競争だけでなく、共済や損害保険会社(第3分野)とも競争しなければなりません。同業他社を買収したり海外の保険会社を買収したりして、規模の拡大で勝ち抜いていこうと考える保険会社は、今後も現れてくるはずです。
保険会社が変わっても加入している保険は変わらない
保険会社の買収や合併で契約が消滅することはない
生命保険会社が日本で営業活動を始めるには金融庁の認可が必要であり、日本から撤退したり廃業したりする場合も同様です。そのため、自分の保険契約が買収や合併でいつの間にか消滅しているようなことはありません。
契約内容も基本的には変わりません。しかし、買収される保険会社が破たん状態にある時は、年金や満期金等が減額されたことも過去にありました。
新たに保険加入する場合はかなり影響があります。例えば、合併前にそれぞれ収入保障保険の取り扱いがあれば、合併後はどちらかの収入保障保険に統一(保険商品数は2→1)されるはずです。更新型の保険も合併後の更新時には同じ内容で更新できない可能性もあります。
最近、名前を聞かないあの生命保険会社は?
保険会社名は合併や買収で変わることもある
クレディスイス生命 → アクサ生命
ネクスティア生命 → アクサダイレクト生命
ピーシーエー生命 → SBI生命
ハートフォード生命 → オリックス生命
AIGエジソン生命 → ジブラルタ生命
AIGスター生命 → ジブラルタ生命
損保ジャパンひまわり生命 → 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命
日本興亜生命 → 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命
スカンディア生命 → 東京海上日動あんしん生命
損保ジャパンディーアイワイ生命 → ネオファースト生命
三井住友海上きらめき生命 → 三井住友海上あいおい生命
あいおい生命 → 三井住友海上あいおい生命
アリコジャパン → メットライフ生命
アイリオ生命 → 楽天生命
※直近10年くらいの主だった社名変更を取り上げています。
過去10年、20年の動きを振り返ってみると、生命保険に加入してから契約が終わる(死亡保険金支払いや解約、満期等)まで、保険会社名が一度も変わらないほうが珍しいことかもしれません。それくらい社名変更は頻繁にあることです。
加入している保険会社の名前を聞かなくなったとしても、保険契約そのものは消滅せずに新しい保険会社へ引き継がれています。保険会社のホームページで確認したり、保険会社からのDMを読んだりして、まずは状況の確認をしてみましょう!