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少人数でも可! ソフトボールゲームの人数に合わせた実施方法

ソフトボールは、地域や職場、学校などの交流行事として実施されることが多いスポーツです。しかし、少人数しか集まらず必要な数(18名)を満たせなかったり、中途半端な人数になることもよくあります。そこで人数に合わせたソフトボールゲームの実施方法をご紹介します。

北 徹朗

執筆者:北 徹朗

ソフトボールガイド

人数に応じてソフトボールを楽しむ工夫

人数に応じたソフトボールゲーム実施方法

人数に応じたソフトボールゲーム実施方法


筆者は、大学においてソフトボールの授業を担当していますが、履修者数が極端に少ない(最少は4名)ことや、チーム編成にはやや中途半端な人数(例えば30名)で授業を展開せざるを得ないことがしばしばありました。

今回は、筆者が実際に行い、参加者からも好評を得ている、人数に応じた試合方法の工夫に関する一例を紹介したいと思います。
 
<目次>
 

参加者の満足度を高める、ソフトボールの試合方法

ソフトボールは1チーム9名(スローピッチソフトボールは10名)で試合を行うため、参加者数が20名の場合ちょうど2チームの編成が可能であり、40名の場合4チーム編成が可能です。しかし、実際には30名や50名といった、チームを編成するにはやや中途半端な参加者数で行わざるを得ないことが少なくありません。

例えば30人で試合が展開される場合、2チームでの試合にこだわれば、15人1チームや、守備人数を間引いて7人~8人で4チームの編成がまず思い浮かびますが、その人数で実施した場合、「なかなか打順が回ってこない」、「守備が多すぎる」、「守備につけない」、逆に「守備が足りない」などの問題が生じ、参加者の満足度も低下してしまいます。

筆者の大学授業で実践している試合方法の中から、代表的な一例を紹介させて頂きたいと思います。
 

事例1:参加者数が20名

この場合、スローピッチソフトボールのルールに則り、1チーム10人で実践できます。なお、10人目の野手(ショートフィルダー/SF)は、フェアゾーンならどこを守っていてもかまいません(図1)。
20名での試合方法

図1.20名での試合方法

 

事例2:参加者数が30名

この場合は、1チーム10人で3チームを編成し、守備・攻撃・場外練習(または応援)というローテーションで実施できます(図2)。
30名での試合方法

図2.30名での試合方法

例えば、Aチーム対Bチームの攻守(A:守備、B:攻撃)で試合が開始された場合、Cチームは場外で練習や応援あるいはスコア記録などを行います。スリーアウトチェンジの際は、守備チームが攻撃へ、攻撃チームが場外へ、場外チームが守備へローテーションします。

ちなみに、筆者の授業では、「表の攻撃」・「中(なか)の攻撃」・「裏の攻撃」と呼んでいます。
 

事例3:参加者数が10名程度 [パターン1]

この場合、1チーム4名で3チームを編成し、攻撃チーム・内野チーム・外野チームとしてローテーションする試合ができます(図3)。
10名程度での試合方法

図3.10名程度での試合方法(パターン1)

この方法でも人数が不足する場合は、キャッチャーの代わりに防球ネットを置くなどしてゲーム性を確保します。

人数が極端に少ない場合でもこの方法で実践すれば、充分に楽しい試合を行うことが可能です。実際、過去に履修者9名の授業で実施したことがありましたが、受講生のからは高い満足度を得ることが出来ました。

なお、9人未満で試合を行う場合は、セカンドベースを取り除き(いわゆる三角ベースの状態を作り)、さらに1塁ベースと3塁ベースの距離を縮小し、フェアゾーンを狭める等の方法で実践することもあります。

3チームで行われる場合の試合展開は図4のようになります。
3チームでのローテーション

図4.3チームでのローテーション

 

事例4:参加者数が10名程度 [パターン2]

参加者が10名程度の場合の、もう1つの方法は、守備チームを2チーム合同で行う試合方法もあります。図5は、12名の参加者の場合の事例となります。
10名程度での試合方法

図5.10名程度での試合方法(パターン2)

 

事例5:参加者数が7名以下

参加者数が7名以下(上記の三つ巴での試合が難しい少人数)程度の場合、≪本塁と1塁ベースのみを使用した試合実施≫が可能です。ピッチャーを付けても良いですし、バッティングティーなどを利用しても良いでしょう。

例えば参加者6名の場合、1名が打者、1名が投手、残った4名が守備につきます。打者はヒッティング後、本塁から1塁を往復走塁し、往復回数によって得点を競う試合方法です。この方法の場合、個人で得点を競わせることもできます(図6)。

ベースの距離を短くしたり、複数のベースを置いて、「得点の高いペース」を設定したりすればさらに試合が盛り上がるでしょう。
本塁と1塁を往復し競う

図6.本塁と1塁を往復し競う


【参考文献】
北 徹朗(2011)楽しい体育授業を創造するベースボール型の授業実践、青山ライフ出版

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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