香港で公開と同時に大人気!あの人気作を抑えた実力とは!?
全力スマッシュ!
監督は香港で今注目を集める新時代の若手監督デレク・クォック。2007年の監督デビュー時から、社会や組織から弾き出されてしまった所謂“敗者”を好んで取り上げています。今回の『全力スマッシュ』も、バカバカしい笑いの中に「もう一度頑張ろう」と思わせてくれる、そんな背中ひと押し映画となっています。
ベタなキャラクターにベタな展開、挫折からの痛快サクセスストーリー
メインキャストたち
ひたむきに頑張る彼らを見たサウは、次第に忘れていたバドミントンへの想いを再燃させていくのです。
かつてのパートナー、ライバル、そしてお金持ちでいじわるな悪役など、ベタなキャラクター満載で描かれる本作。登場人物のほとんどが人生の挫折を味わい、居場所を求め苦悩し、そしてバドミントンを通して手を取り合い成長していきます。
そんなキャラクターと自分を重ね合わせてみるのも、本作を楽しむための方法のひとつでしょう。
映画ならでは!現実ではありえない本作の見どころ!
勝利を掴めるか!?
例えばインターバル時間。現在バドミントンは21点選手の3ゲーム制で行われています。そして各ゲームの中でどちらかが半分の11点を取った時点で60秒、各ゲームの間には120秒以内のインターバル時間が設けられています。もちろんルール違反を起こせば失格になるのです。
本作で描かれているトーナメントは少し変則的なルールの団体戦でありましたが、このようにゲーム間の交代について制限時間を設けるなど、現実に忠実な部分もありました。
さらに、時間以内に戻ってこない選手の代わりに出場するコーチに対してライバルチームの選手が叱る場面も。理由はいくつもありましたが、その中のひとつが「サンダル」だったところがポイント。コーチはサンダルで試合に出ようとしていたのです。現実世界でも当然注意の対象となる行為ですから、このあたりも忠実といえます。
もっと言えば、ヒロインがサービスをフォルト(ルール違反)するシーンもありました。なぜなら、サービスはシャトルを腰より下で打つことがルールだからです。ヒロインは腰より上で打ってしまっていたのですね。このようなサービスのフォルトは世界トップレベルの戦いでも見かけます。そういった意味では元世界女王が犯しても不思議ではないルール違反なのです。
本作にはリアリティが多くはないと言いましたが、そんな中にも現実世界を忠実に描いたシーンもあります。もしあなたがバドミントン経験者であれば、そういった場面を探しながらみるのもいいのではないでしょう。
バドミントン経験者のあなたも、これから始めたいあなたも、ぜひ劇場に足を運んで欲しいと思います。見終わった後、きっとバドミントンがしたくなっているはずですよっ!
【公開概要】
■タイトル:全力スマッシュ
■公開表記:10月10日(土)より新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー!
■コピーライト:© 2015 852 Films Limited Fox International Channels All Rights Reserved.
■監督:デレク・クォック、ヘンリー・ウォン
■撮影:ジェイソン・クワン
■音楽:波多野裕介
■出演:ジョシー・ホー、イーキン・チェン、ロナルド・チェン、エドモンド・リョン、ウィルフレッド・ラウ、スーザン・ショウ
■提供:メダリオンメディア
■配給:アンプラグド
■公式サイト:zenryoku-smash.com