広めの浴室に手すりや介助椅子、車いすで使える洗面台
介護リフォームのポイント-4
今回ガイドYuuが見学したサ高住では共用の浴室が5か所あります。下の写真はそのうちの1つで、入口は3枚引き戸、手すりが付き、介護者が頭側から身体を支えやすいよう浴槽の片側が空いています。介助者と一緒に入る浴室の広さは1坪程度が目安です。入口は3枚引き戸、各所に手すりが付き、介護者が頭側から身体を支えやすいよう、浴槽の片側が空いている。
浴槽ふちに取り付ける手すりや入浴用いす、床の段差を解消し滑りにくくする浴室内すのこなどは、介護保険を利用して購入やレンタルができる福祉用具があります。
また高齢者の場合は、ヒートショック現象を防ぐために冬に暖かい浴室にしておくことも必要です。断熱や浴室暖房器の設置リフォームなどもあわせて検討していきましょう。
足元がくりぬかれた洗面台なら、車いすはもちろん、椅子に座って使いやすい。
洗面台は足元がくりぬかれていて、車いすでも使いやすい形状になっています。このような形状の洗面台は、車いすでなくとも椅子に座りながら使うことができるため、高齢者にとって使いやすい洗面台になります。
最新の家電でウィルスや臭い対策、夏の暑さ冬の寒さ対策も
介護リフォームのポイント-5
パナソニックのサ高住ということで、居住空間を快適に健康的に保つ最新の家電が充実していました。介護リフォームでは、このような家電製品のチェックも欠かせません。ウィルス抑制、除菌、脱臭力を持った空間清浄器ジアイーノ。業務用なので380,000円と値段は張るが効果は高い。
ナノイーで脱臭効果を持つエアコン。高性能フィルターでPM2.5にも対応。
このような家電をリフォームの際に上手に取り入れれば、気になる臭い対策や、健康的な空気環境を維持することができます。上の写真の空間清浄器は業務用なので値段が張りますが、最近では家庭用でもウィルス抑制、除菌、脱臭力に優れた高性能なタイプがあります。
また高齢者にとって、夏の暑さによる熱中症、冬の家の中の温度差によるヒートショック現象は命にかかわることです。断熱リフォームや冷暖房機器の取り付けなどで室内環境を整えておきましょう。
高齢者用家電もチェック、取り出しがしやすい洗濯機
介護リフォームのポイント-6
下の写真は、一見普通の洗濯機に見えますが、高齢者が使いやすいよう工夫がされた製品です。高齢者にとって、腰をかがめて洗濯物を取り出すのは辛いもの。そこで深くかがまないでもいいように、洗濯槽が浅く衣類が取り出しやすくなっています。洗濯層が浅く衣類を取り出しやすい洗濯機、すぐソコスタイル。操作ボタンも高齢者に使いやすくなっている。
このような人にやさしい工夫の積み重ねが、高齢者にとって、また介護者、要介護者にとって暮らしやすい家になるのだと改めて実感させられます。
介護保険で福祉用具が購入、レンタルできる
介護リフォームのポイント-7
要支援、要介護認定受けている人が、介護保険を使って購入やレンタルができる福祉用具には以下のようなものがあります。【介護保険で購入できる福祉用具の例】
- ポータブルトイレ
- 水洗ポータブルトイレ
- 入浴用椅子
- 浴槽用手すり
- 浴槽内椅子
- 浴槽内すのこ など
- 車いす
- 特殊寝台
- スロープ
- 歩行器
- 歩行補助杖 など
起き上がりがしやすい特殊寝台(フランスベッド)
ただし状態によってレンタルできる品目が違い、所得によって自己負担割合が違います。詳細はお住まいの市町村窓口に相談して下さい。
記事内の写真撮影:Yuu
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