ドラマ/夏ドラマ情報

夏ドラマ概況:原作を活かすか変えるか?花咲舞・民王(2ページ目)

夏ドラマは原作ものが上位に。そんな中でも原作をそのまま活かすか、それとも大胆に改変するのか?2つの方向に大きく分かれました。そして逆にオリジナルで新人登用作も注目です。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

王道パターンは通用せず

月9史上初の初回ヒトケタを記録してしまった『恋仲』。それでも夏ドラマ全体としては悪いポジションではありません。いかにもパターン通りの恋愛ドラマも、初回の高校時代なら過去の思い出として許せました。しかし2015年の今が舞台になるとちょっと苦しい。
もう一人のアオイが悪役にしか見えないのも疑問。そこは昔のパターンどおりに『東京ラブストーリー』の三上健一(江口洋介)みたいに魅力があり、主人公が選ばれなくても納得できるようにしないと。

現代に恋愛ドラマを成立させるためにひねりまくった『デート』と、青春三角関係をサスペンスでくるんだ『Nのために』がよくできていたことを再確認させられました。

フジテレビは他にも『HEAT』『リスクの神様』『探偵の探偵』と不振。特に『HEAT』は放送前から映画化を宣言していたのにどうするんでしょうか。


おすすめは金曜日

ガイドのおすすめは金曜の二作、『表参道高校合唱部!』と『民王』。

『表参道高校合唱部!』は前向きヒロインが周囲を変えていく、というのは朝ドラ定番パターン的。違うのは香川真琴(芳根京子)は言葉による説得じゃなく自分の行動と相手への信頼で変えていくこと。だから朝ドラのようにイラッとはさせられません。
「言葉じゃなく行動」の象徴が合唱。同じスクールカーストをぶっ潰す『学校のカイダン』の武器がスピーチだったのと好対照。高校生のキャストもみんな魅力的で今後が楽しみ。

『民王』は定番パターンの入れ替わりもの。このパターンの肝は、入れ替わる二人のギャップの激しさ。総理大臣とバカ息子という設定だけで十分合格。
さらに強面・遠藤憲一に『仮面ライダーW』では中性的なフィリップくん、映画『海月姫』では女装男子も似合っていた菅田将暉とさらに差を広げています。菅田将暉が遠藤憲一の特徴をうまくとらえた演技をするのも見ものです。基本設定が笑えて原作も池井戸作品でしっかりして、そのおかげで脚本演出も遊べて好循環。今後の伸びが期待できます。

視聴率グラフ

          視聴率グラフ



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