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モラハラ、DV、レイプ…男女間の性的理解どう深める?(2ページ目)

「恋人なら性的欲求に応えるべき」と、中高大学生の男子半数が思っているらしい。大学生では6割を越える。これが即、モラハラにつながるわけではないが、そういう考えをもっている男子に、若い女性たちはきちんと「ノー」と言えるのだろうか。大人の女が「ノー」と言うことで、若い男女の意識を変えていけるのではないだろうか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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「無理やりセックス」から抜け出すために早くからの教育を

嫌われてしまうかもしれない恐怖と、無理やり受け入れる嫌悪感に揺れる。

嫌われてしまうかもしれない恐怖と、無理やり受け入れる嫌悪感に揺れる。

「女は、男からの性的要求に応えるべきだ!」
――アンケートにあるように、10代から20代前半の若い男の子たちがそう思っているとしたら、やはり教育が間違っているのだと思う。

「性教育」ではなく「人権教育」が、である。これを性教育の範囲にとどめてしまってはいけない。相手の気持ちを尊重すること、自分以外はみんな他人であり、考え方、心のありよう、立場、状況、すべてが違うのだから、個人的な関係をもつときも、相手を理解しようと努めること。そういった根本的なところを、小さいときから教え、子どものまっすぐさを伸ばすような教育が必要なのではないだろうか。

「好きならセックスくらいするのが当然だろ?」
――男にそう言われて、してしまう若い女性は多い。自分もしたいなら、避妊と病気に気をつけて、積極的にすればいい。だが、したくないのに、「ここで断ったら嫌われる」と考えて受け入れてしまうのは間違いだ。そのことを大人は、子どもたちに教えていかなくてはいけないと思う。

自分の意志を大事にすること、相手と意見が違っても自分の気持ちははっきり言うこと。大人の男女の関係も同じである。40代、50代になっても、まだあきらめてはいけないと思う。

夫婦の寝室

無理やり、断れず……夫婦の寝室がDVの現場になっている?

「酔って帰ってきた夫に、パジャマの下だけ脱がされて無理やりセックスされた」
――そんな話を女性から聞くと、せつなくなる。イヤなセックスをしてしまうと、関係は悪化するだけだし自己嫌悪も増していく。セックスは楽しくて気持ちのいいもの。人間にとって、あらゆる「快楽」は生きていくエネルギー源でもある。

若い男性の意識を変えていくのはもちろんのことだが、大人の女も、イヤなときは「ノー」と言わなければ。大人の男が女性への理解を深めることが、若い男性の意識を変えていくことにもつながっていくのではないだろうか。
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