分譲マンション市場の本格回復は一体、いつになるのか?—— 市場関係者のみならず、これからマンションを買おうという人、すでに購入済みの人も含めて、誰もが知りたい情報だと思います。

長谷工アーベストが販売受託した新築分譲マンションを対象に、今春のゴールデンウィークにおけるモデルルームへの来場状況を集計・分析したところ、前回(09年GW)に比べて来場者数が約4割の増加になったそうです。また、リクルートが毎年行っている「首都圏新築マンション契約者動向調査(2009年)」からは、2009年に入って市況感に関する項目(金利・住宅税制・販売価格)が大きく上昇したことが分かりました(下グラフ参照)。

特に東京都心部では2006年後半から急激にマンション価格が上昇したこともあり、手が届かなくなって購入を断念した人も多かったと想像します。その後、ミニバブルははじけ、分譲価格は調整局面へとダウントレンド。と同時に、低位安定する金利水準や「住宅ローン減税」「贈与税の非課税枠の拡大」といった住宅税制の充実にあやかり、今日、“買い時感”を実感している人が増えています。そもそもマイホームは生活の基盤であるだけに、たとえ不景気といえども住宅購入の潜在需要がまったくゼロになることはありません。虎視眈々とタイミングを計っていた人達が、顕在顧客として姿を現し始めています。

 

買い時感の項目の推移

 

しかし、「実感なき景気回復」と言われるように、所得・雇用環境は依然、不安定なままです。総務省が5月28日に発表した4月の完全失業率は5.1%と、2カ月連続で上昇(悪化)となりました。いよいよ6月からは新政権の目玉である「子ども手当」が支給開始となりますが、どの程度が消費に回るかは不確定で、景気刺激効果を疑問視する声は少なくありません。読売新聞が「マニフェスト不況」と揶揄(やゆ)するように、“財源なきバラマキ”は経済成長の腰折れ要因でしかありません。となると、

 マイホームの買い時は一体、いつなのか?—— こうした疑問が頭をよぎります。

「欲しい時が買い時」と言うように、その人のライフプランやキャリアデザインに応じて、個々の購入タイミングは決まってきます。たまたま「価格に値ごろ感が出てきた」「低金利でローンが組めた」と外部環境に恵まれた時期での住宅購入ができればラッキーですが、世の中そう甘くはありません。そこで、提案したのが値引きのススメです。「品質が伴っている」という前提ではありますが、「安く買える」=「最大のリスクヘッジ」であることは疑う余地もありません。

ただ、値引き交渉を有利に進めるには、それなりのテクニックが必要です。恋の駆け引き同様、やみくもに商談しても十分な効果は期待できません。では、値引きのテクニックとはどのようなテクニックなのか。今回は元営業マンのガイドがこっそりと、値引き交渉のノウハウをお教えします。キーワードは「スマートパワー」です。スマートパワーを身につければ、交渉上手になること間違いありません。

それでは、次ページで具体的な説明に入ることにしましょう。