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あなたは大丈夫?知らずにやっている観劇マナーNG集(2ページ目)

先日、大手新聞の投書欄に「劇場で背中を背もたれから離して観劇していたら係員から注意され非常に窮屈な思いをした」と80代の女性からの投稿が載り、それがSNS等で拡散されてネット上では多くの意見が飛び交いました。今回はなかなか線引きが難しい「観劇マナー」について、改めて考えてみたいと思います。あなたの”常識”は大丈夫ですか?

上村 由紀子

執筆者:上村 由紀子

演劇ガイド


お子さんとの観劇に役立つ
「6つの”しない”」

学校が長期の休みに入る時期には、各劇場で子ども向けのプログラムも多く実施されます。そんな時に親子で参考にして頂きたいのが、日生劇場がHPで公開している「にっせいきっず」内の観劇のマナーページ。超基本的な劇場でのNG行為がお子さんにも分かりやすいようイラストと共に描かれています。

ここに書かれている「6つの”しない”」とは
・上演中にお喋りをしない
・上演中に食べたり飲んだりしない
・前のめりで見ない
・前の座席を蹴らない
・電子機器の音を出さない
・電子機器の光を出さない

これは劇場デビューのお子さん向けのNG集ですが、大人の観客にも充分対応する内容ではないでしょうか。

遅刻時の入場や過剰な香り
あなたは大丈夫?

ガイドが無意識の観劇マナー違反で気になるのは、遅刻者の着席と上演中のガムやペットボトル飲料の飲用、過剰な香水や柔軟剤の香り、夏場の扇子等、ボーダーラインの行為。

電車の遅延や仕事の都合など、遅刻の理由はやむを得ないものも多いかと思いますが、殆どの観客は開演時間に合わせて予定を調整し「舞台を観る」という一つの目的の下に劇場内に座っています。そこに遅刻してきた人が背もかがめずドカドカと客席に入り、席に着いてからスマホの電源を落としていたりすると小さな怒りがフツフツと。

オペラやクラシックのコンサートでは途中入場を認めていない公演も多い中、演劇に関してはその辺りがまだまだフリーダム。やむを得ず遅刻をしてしまった時は、先にスマホの電源を落とす、寒い時期のコートは予め脱いでおく、なるべく音を立てないよう低めの姿勢で入場等、周囲の観客への心遣いを忘れずに着席するのが最低限のマナーです。

また、観劇慣れしている人でも意外に多いのが”香り”のマナー違反。度を越えた香水やキツい柔軟剤の匂いは周囲の人にダメージを与える場合もありますので気を付けたいところです。

ちなみに、先に書いた80代女性からの投書に対して、彼女の文章が掲載された同じ新聞に、後日アンサーとも言える投稿が二つ載りました。二本とも劇場での前のめり観劇に付いてやんわり注意を促す内容。この紙面を先の投稿者が読んでくれていると良いのですが。


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