夫婦とも未加入。どんな保障が必要かわからない……

どの保険に入ればいいのか?

どの保険に入ればいいのか?

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、保険未加入で悩んでいる40代主婦の方。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんが担当します。
※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください。(相談は無料になります)

■相談者
Kさん
女性/専業主婦/45歳
新潟県/持ち家マンション

■家族構成
夫(43歳、公務員)、長女(12歳、中学1年)、長男(7歳、小学2年)

■相談内容
夫婦とも、生命保険や医療保険に入っていません。住宅保険や自動車保険、地震保険などは加入しています。私は近々就業したい(希望月収15万円)と考えています。保険の加入を検討したいのですが、いろいろ種類がありすぎてきめられません。どこで相談してどのような保険内容を検討すべきでしょうか?

■家計収支データ
Kさんの家計収支データ

Kさんの家計収支データ



■家計収支データ補足
(1)ボーナスの使いみち(年間)
貯蓄30万円、住宅ローンのボーナス払い分20万円、夫のこづかい20万円、旅行30万円、税金等15万円、子どもの教育費(学校、塾)などの補てん35万円

(2)住宅ローンについて
新潟ろうきん「住まいり~1000(無担保住宅ローン)」を利用
H15年借入開始、H25年上記ローンに借り換え、 金利2.35%、返済期間15年、ボーナス月10万円上乗せ、ローン残高610万円

(3)「保険料2000円」の内訳
・長女・長男/共済(入院6000円、ケガ通院2000円など)=保険料1000円×2人

■FP深野康彦からの3つのアドバイス
アドバイス1 まずは保険加入の理由を整理しよう
アドバイス2 「加入しない」という選択肢を残しておく
アドバイス3 貯蓄を増やす意識を高めたい
 

アドバイス1 まずは保険加入の理由を整理しよう

ご夫婦とも保険未加入ということですが、商品選びの前に、まずはなぜ保険に入るのか、その理由を整理しておくといいと思います。死亡保障は夫もしくは妻に万が一のことがあった場合、遺された家族を経済的に支えるためのものです。一般的には、お子さんが学校を卒業して社会人になるまでの家族の生活費、教育費をカバーするものと考えればいいでしょう。

もちろん、その全額を保険でカバーするというわけではありません。公的遺族年金や勤務先の弔慰金制度、貯蓄、遺族の収入などを考慮して、割り出す必要があります。

もうひとつ考慮すべきは、必要最小限の保障に抑えることと、保険料の割安な商品で確保するということ。Kさんの場合、教育資金やその先の老後資金も用意しなくてはなりません。保険料が家計負担となって貯蓄できないということでは、それこそ本末転倒なのです。
 

アドバイス2 「加入しない」という選択肢を残しておく

さて、ご主人の死亡保障額ですが、不確定な部分があり一概には言えませんが、持ち家で、奥様が働くとなれば、お子さんの教育費+予備費として2000万円前後が必要最小限と言えるのではないでしょうか。家計に余裕があれば終身保険でもいいですが、割安な定期保険や共済で確保することをおすすめします。

また、奥様の死亡保障ですが、近々働かれるとのことですので、そうなればある程度家計を支えることになります。収入に応じて、500万~1000万円が妥当ではないでしょうか。

医療保障は、健康保険の高額寮費制度(※)が利用できること、入院日数が短縮化傾向にあることなどを考慮すれば、入院5000円がひとつの目安。有期払いの定期タイプで。がん家系であれば、プラスがん保険を検討してもいいでしょう。ただし、医療費は貯蓄があれば、多くの場合カバーできます。医療保障は必ずしも必要とは言えないのです。

どこに相談すれば、ということについては、ご自身でしっかり最終判断ができるならば、来店型の保険代理店を利用してもいいかと思います。ただし、代理店の提案には「加入しない」という選択肢がありません。しかし、ご自身の中にはその選択肢は残しておくべきでしょう。
 

アドバイス3 貯蓄を増やす意識を高めたい

ご相談にはありませんでしたが、家計について。収支データを拝見すると、収入37万円に対して支出34万7000円。現状で毎月ほぼ児童手当分しか貯蓄できていない点が気になります。Kさんの場合、教育資金づくりがまずは大きな貯蓄の目的となりますから、それに向けて、貯蓄意識を高めてください。

具体的には、高校まで公立であれば、事前に用意すべき教育費=大学費用となります。ただ、大学と言っても、進路や大学の所在地(県外なら仕送り費用の発生も)によって発生する費用は異なってきますが、私立文系で大学にかかる費用(入学金、授業料など)として1人400万円、2人なら800万円がひとつの目安になるでしょう。

もちろん、奥様の収入が加われば、ほぼ全額貯蓄に回せます。3年後には住宅ローンも完済となりさらに貯蓄ペースはアップしますから、おそらく教育費は準備できるはず。とは言え、希望どおりに奥様がずっと働き続けられるかどうかはわかりません。家計を見直し、無駄を省いて貯蓄を増やす意識は常に持っておくべきだと思います。

(※)公的な健康保険の加入者が利用できる。1カ月の医療費の自己負担額が一定を超えると超過分は健康保険から出るという制度で、一般に自己負担額の上限は9万円弱(所得区分が「一般」の場合)。勤務先の健康保険組合によっては、さらに自己負担額を抑える制度がある場合もある。

教えてくれたのは……

深野 康彦さん
 
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業界歴26年目のベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。



取材・文/清水京武 イラスト/モリナガ・ヨウ


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