留学先ではとにかく様々な人や場に飛び込んでほしい!
国の留学支援プロジェクトチームのトップとして事業を推進する船橋氏自身も、幼少期をアルゼンチンで過ごし、大学卒業後は総合商社に就職して海外でのODAプロジェクトに携わるなど、まさに「海外で鍛えられた人材」の1人だ。トビタテ!留学JAPANのプロジェクトディレクターを務める船橋力氏
船橋:現代では人生に3回留学するのが当たり前の時代になってくると思うんです。1回目は中学か高校の時。1週間や1ヶ月の短期でもいいので、海外に出て色々な人と関わるのは楽しいという感覚を持つ。2回目は大学時代、自分が学びたい分野や文化を見つけてそれをとにかく吸収する。そして3回目は社会人。大学院で学んだり、海外で仕事をするなど自分の専門性を高める。どんな目的でも良いので、そのうちの1回を踏み出すきっかけにトビタテ!を活用してもらいたい。
人生で3回留学する人はまだなかなかいないとは思うが、3回くらい行ってもいいものなんだと捉えることで最初の1歩は踏み出し易くなるのかもしれない。そしてその1歩を応援するためにこのプロジェクトがある。またガイド自身もそうであったように留学をしようと思う人は必ず「成長したい」という共通の志がある。留学先で大きく成長するポイントはあるのだろうか。
船橋:よく伝えていることは元々の留学の目的にとらわれず、とにかくさまざまなことに「飛び込んでみる」ということです。そのためには事前準備は大変重要。「トビタテ!」のプロジェクトでは必ず渡航前に合宿型の事前研修で仲間と共に留学計画のブラッシュアップを行います。例えば現地企業でインターンシップをしたいと思っている学生は正直頭の中の計画は「企業で働くこと」でいっぱい。それでも良いのですが、やはり他の成長チャンスも掴んでほしい。そんな時にアートを学ぶことを目的にしている他の学生はその国に素晴らしい美術館がたくさんあるのを知っているので「ビジネスでは感性も大事だから美術館巡りをして磨いてみたら」とアドバイスをする。もし今まで興味のなかったアートに海外で触れることになれば、より大きな成長につながる可能性が生まれます。まさに「飛び込むチャンス」を渡航前に仲間と協力して見つけるわけです。
自分を大きく成長させる1つの手段として留学の選択肢もぜひ考えてほしい
「学生生活をどのように過ごしたらよいか」という問いへの明確な答えはない。アルバイトやサークルに打ち込むのもいいと思う。ただもし「自分を大きく成長させたい」という想いが強いのであれば、留学という1つの選択肢は有効だと思うし、トビタテ!留学JAPANのように国や企業が全面的にグローバル人材になるために必要な本人の成長と留学費用を支援してくれるプログラムもあるので、ぜひ活用するとよいと思う。
留学を検討していて、この支援制度を活用したい学生は下記のHPから
募集要項を確認してみよう。基本的には「理系、複合・融合系人材コース」や「新興国コース」など自分の目的に合うテーマから1つ選び28日以上2年以内の留学計画を立てて選考に応募する。全国どの地域からでも応募可能なので、ぜひサイトで過去にこの制度を活用した先輩たちの声もチェックしてみよう。
参考 トビタテ!留学JAPAN公式ホームページ
www.tobitate.mext.go.jp