ドラマ/刑事・推理・サスペンスドラマ

男女のコンビを描くイマドキの刑事ドラマ(2ページ目)

2人が行動をともにすることが多い刑事ドラマ。描かれる男女のコンビを考えてみます。

竹本 道子

執筆者:竹本 道子

ドラマガイド

認め合うために必要なのは“思い”
宅間善人×姉小路千波 『スペシャリスト』

すでに3作が放送された「土曜ワイド劇場」の人気シリーズです。免罪で服役した警察官の宅間善人(草なぎ剛)は、10年間の刑務所時代に犯罪者と過ごすことで、あらゆる犯罪の方法や背景を記憶したスペシャリスト。出所後、特別犯罪係に赴任しますが、フットワークが悪く、現場に出向こうとしません。熱血漢あふれる刑事の姉小路千波(南果歩)は、冷めた態度の宅間に振り回されながらも、彼の深い人間愛を知り、理解を示します。

土曜ワイド劇場の持つ安心感や人間味はそのままに、事件の伏線や展開は見応え十分です。草なぎ剛の持ち味である自然体のゆるさと、ここだけはという時の強い演技の切れ味はさすが。姉小路のドタバタぶりをウヒャウヒャ笑う宅間の姿は演技に見えないくらい自然で、ついこちらも笑ってしまいます。

全編に流れる切なさと危うさに胸がしめつけられる
雪平夏見×安藤一之 『アンフェア』

映画がシリーズ化される人気作品ですが、今も『アンフェア』ファンから支持されているのが、テレビシリーズで瑛太が演じた安藤一之。篠原涼子演じる雪平夏見の人生においてもかけがえのない存在です。

誰が犯人なのか最後までわからないミステリーはコンビである2人の関係も見事にミステリアスに描いています。肝心なことは語らない、過去の痛みを抱え決心して一人で闘いに臨む雪平と安藤。改めて似た者同士であることに気づきます。もっと違うカタチで交差してほしかった2人の運命に感情移入してしまうのは2人の巧さがあるからこそ。乾いた空気のなかの淡いラブストーリーは絶品でした。


同じ刑事ドラマでも雰囲気が全く違い驚きます。面白さも胸がキュンとするカタチもこんなにいろいろなのだと改めて気づかされます。
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