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「日本礼賛番組」の出現には理由があった(2ページ目)

ここ最近、外国人が日本をほめまくる番組が目立っています。思い起こしてみると、外国人が日本を批判する番組はあっても、逆のパターンは新機軸です。なぜ突如出現したのか? そこにはある理由がありました。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

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批判ありきの傾向に風穴が

皆さんご存知のように、つい最近まで外国人が日本を批判する番組はあっても、ほめる番組はほとんど見当たりませんでした。「日本の○○は素晴らしい」「世界で活躍したこんな日本人がいる」という企画はあっても、じゃあ日本という国はどうなのかというテーマになると、批判しか出てこない。そうするのがテレビおよびマスコミの仕事という共通認識があるようにも思えます。

そんな風潮に変化が訪れたのが、つい最近の2013年9月7日。お分かりでしょうか。そう、IOC総会で2020年のオリンピック開催地が東京に決定した運命の一日です。大きな決め手になったのは最終プレゼンだったと言われています。この場合のプレゼンとは、他国に日本の良さを売り込むという、これまでの日本人にとっては、至難の技ともいえるものでした(笑)。

にもかかわらず見事成功に導けたことによって、自国をどうプレゼンすればもっとも効果的なのか、日本人全体が気づき始めたように思います。日本の良さを伝えるために、何も他国をことさらバッシングする必要はないことにも。

「自画自賛」でもいいじゃないか

これまで日本では「自画自賛」という言葉が非難の意味合いで使われてきましたが、今後は少しずつ変わっていくかもしれません。冒頭で挙げた2番組はこうした路線のパイオニア的存在かもしれませんが、一視聴者として言わせてもらえば、まだまだ改善の余地があるように思います。

両番組とも、日本の良さを外国人に賞賛されるというのが基本コンセプトになっています。でも当たり前の話ですが、制作スタッフのトップは日本人な訳です。外国人を雇って日本のことを褒めさせている構図が丸判りになっていて、そこを批判する声も少なくないようです。

もちろん番組の良さを全否定するつもりはありませんが、改善案の一つとして外国人からの納得できる批判や「この点では日本よりうちの方がまさっている」といった生の声も、多少は取り入れてはいかがでしょうか。極端に褒めるだけだったり、バッシングするだけの番組よりも、ずっとリアルで見ごたえのあるものになると思うのですが。

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