スイス/マッターホルン

マッターホルン初登頂から150年~その歓喜と悲劇~(2ページ目)

2015年はマッターホルン初登頂150周年の年。英国人ウィンパー率いる一隊が難攻不落と言われたマッターホルンの頂上に立ったのは、1865年7月14日のことでした。同じ日にマッターホルンの南側からアタックするイタリア隊との先陣争いを制して歓喜に浸ったのも束の間、とんでもない悲劇が彼らを襲います。

和田 憲明

執筆者:和田 憲明

スイスガイド

野外劇「マッターホルン・ストーリー」

マッターホルン・ストーリー

初登頂の歓喜と悲劇が再現されるマッターホルン・ストーリー (c) Hannes Zaugg-Graf

2015年の夏、マッターホルン初登頂150周年を記念して、ツェルマットで初の野外劇が開催されます。場所はツェルマットからゴルナグラートに上がる登山電車の中間地点、標高2600mのリッフェルベルクの特設舞台。プロの役者に加え、地元住民など総勢40人の役者が参加します。実際のマッターホルンをバックに、初登頂の物語が再現されます。

公演時間は約90分。言葉はスイスドイツ語、標準ドイツ語、英語になりますが、各シーズンの概略をまとめたものを日本語でも配布予定。全席で700席あります。リッフェルベルクには山岳ホテルが一軒あるので、上手くタイミングが合えば宿泊と野外劇鑑賞を組み合わせるのも良いでしょう。

■公演日と時間
2015年7月9日~8月29日の毎週水・木・金・土・日
19時30分より。日曜と8月1日は14時より。

■チケット料金:
前列プレミアム席 129スイスフラン
後列クラシック席 99スイスフラン

オンライン・チケット購入(英語)>>



その他にも開催される数々のイベント

マッターホルンのイルミネーション

初登頂のルートに沿ってイルミネーションが輝く(c) Robert B?sch, Mammut und erdmannpeisker

2015年夏のツェルマットは、野外劇の他にもさまざまな関連イベントが予定されています。中でも面白そうなのが、マッターホルンのイルミネーション。7月13日の夜、マッターホルン初登頂のルートに沿ってマッターホルンがイルミネーションで美しく輝くという壮大なプロジェクトです。

初登頂当日の7月14日は、ツェルマットの多くのホテルで特別イベントを用意。マッターホルン登山のベースとなるヘルンリ小屋も大規模改修の後、この日に再オープンが予定されています。

そしてマッターホルン登山の最中に命を落とした500人のクライマーを偲び、7月14日当日のマッターホルン登山は禁止となります。


雨の日におすすめ~マッターホルン・ミュージアム

マッターホルン初登頂のザイル

実際に切れたザイルも展示されている (c) Emanuel Ammon

ツェルマットでぜひ立ち寄ってみたい場所がマッターホルン・ミュージアム。村の教会の近くにあります。ツェルマットのシンボル、マッターホルンに関する展示に加え、19世紀のツェルマットの村の人々の生活の様子を垣間見ることができます。

マッターホルン初登頂時の切れたザイルも展示。2015年はウィンパーとともに生き残ったガイド、タウクワルダーの子孫が協力する特別展、「真実の追及」も開催されます。開催期間は7月11日から10月25日まで。

あいにく天候が優れない日の「お天気待ち」の時間に寄ってみるのも良いでしょう。

<DATA>
■Matterhorn Museum - Zermatlantis(マッターホルン・ミュージアム)
住所:Kirchplatz  3920 Zermatt
電話: +41 27 967 41 00
入場料:10スイスフラン(スイストラベルパス提示で無料)
オープン:【7~8月】毎日11時~19時 【その他の時期】14時または15時~18時または19時(シーズンにより異なる。) ※11月上旬~中旬は閉館
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