大学生の就職活動

元Jリーガー経営者に聞く!挫折した時のプライド論(2ページ目)

さまざまな分野で活躍するプロフェッショナルに若者のキャリアについて聞く対談企画の第三弾。今回は元Jリーガーで現在は株式会社ジールコミュニケーションズの代表取締役社長を務める薮崎真哉氏に、プロスポーツ選手の“ビジネス”での可能性について聞いた。

小寺 良二

執筆者:小寺 良二

ライフキャリアガイド

サッカーが「ビジネスマンとしての私」に残してくれたもの

崖っぷちで選んだ「営業」という仕事で、薮崎氏の快進撃が始まる。2年以内に独立するとノートに目標を書き、始発で会社に出社しながら毎日ひたすら仕事に没頭。サッカーの試合のように1分1秒も無駄にしない働きっぷりで、5ヶ月目には1000万の利益を出すトップ成績を叩き出した。なぜサッカーしかしてこなかった「ビジネス経験0」の若者がそこまで結果を出すことができたのだろう?薮崎氏に「サッカーから学んだこと」を聞いてみた。

仕事で努力をし続けることが出来たのはサッカーの経験があったからこそ

仕事で努力をし続けることが出来たのはサッカーの経験があったからこそ

薮崎:「努力は裏切らない」ってことですね。実は中学時代にプロを目指すために千葉県の習志野高校に進学することにしたのですが、そこには県選抜や関東選抜の選手が普通にゴロゴロいて、絶対普通に入ったらついていけないと思ったんです。だからそこから高校入学まで必死に練習しました。そうしたら入学後、新入生は60人くらいいたんですが、気づいたら自分が1番上手い選手になっていて。「努力すれば結果として返ってくるんだ」って体験を通じて気づかされました。それがやっぱり信念として残っていて、営業の仕事でも必死に頑張れたのは「努力は裏切らない」ってどこかで信じることができていたからだと思うんです。

小寺:そして結果的に「プロサッカー選手になる」という夢も果たすことができたわけですね。

薮崎: よく「夢を持つことは大切だ」と言われてますけど、私の中では「夢は叶えるもの」という感覚が小さい頃からありました。すると必然的に叶えるための行動や努力が生まれる。それらは裏切らないって信じているから続ける。続けたら時間はかかるかもしれないけど夢が叶う。1つの夢が叶う経験をしたら「やっぱり夢は叶うんだ」と信じられるから、また他の夢も目指そうと思える。だから今も夢に向かって頑張れています。

ガイド自身も現在若者のキャリア教育の仕事をしていて、よく高校の総合学習の時間に「夢を持つこと」の大切さを伝える授業もしたりするが、確かに「夢を持つことの大切さ」は伝えていても「夢を叶えることの大切さ」はあまり伝えていないような気がする。それはそもそも我々大人たちが、彼のように「夢は叶うもの」という信念を持てていないからではないかと考えさせられた。

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