人にも環境にも優しいナチュラルクリーニング
シンプルライフにぴったり
仕事で取材をしてお話を聞く機会も多く、雑誌や本を見て自己流でやっていた数年でしたが、まぁこんなのものかな……と、可もなく不可もなくでやっていました。
ナチュラルクリーニングって何?
そもそも、ナチュラルクリーニングとはどうゆうことなのでしょうか。一般的に「洗剤」として売られている物はほとんどが「合成洗剤」です。汚れを浮かせる役割である界面活性剤が合成界面活性剤、そして主原料である油脂類が石油系のものが殆どです。それに対して、石鹸は、動植物油脂+苛性ソーダや苛性カリを加えて作られています。オリーブ石鹸はオリーブオイル、他にもヤシ油、大豆油、牛脂やラードなど、天然の油脂類が主原料なのですね。この違いから、合成洗剤を使わず、天然由来の素材で作った石鹸(固形も液体も粉末も)と重そうとクエン酸、アルコールなどを使った洗濯や掃除をナチュラルクリーニングと呼んでいます。科学実験のような、汚れ落ちが良くなるちょっとしたコツ
今までは、素材をナチュラルな物を使って何となくやっていたナチュラルクリーニングでした。でも、講座に出てみてもっと詳しく理論的に話を聞いてみると、いやいや、まだまだもっと良くなるではありませんか!!ナチュラルクリーニングは「化学」、ようは汚れを中和させて落としていくのです。小学校で初めて習った「酸性」「アルカリ性」ですね。それを中和させて汚れや匂いを落としていくのです。そして、もう一つ、とても大事なのが「温度」ということを、改めて教えてもらって納得でした。確かに食器の油汚れを落とす時を思い出すと、断然温度が高い方がきれいに落ちますよね。そう、汚れを落とすには、洗剤の質や量よりも、温度が肝心ということなのです。
実際にやっている具体的な方法
ではここで、我が家のやり方をご紹介します。「石鹸」「重そう」「クエン酸」「アルコールスプレー」これが基本の材料。頑固なあぶら汚れや汗の汚れや匂いが気になる子供の体操服、運動靴などには「セスキ炭酸ソーダ」や「酸素系漂白剤」を使用します。石鹸は、キッチン掃除も洗濯にも液体のものを。
重そうはよく雑誌などで紹介されている「重そう水」や「ペースト」などをわざわざ作ることはせず、雑巾や布巾を洗う洗い桶に粉末の重そうとお湯を入れて即席の重そう水にして拭き掃除。クレンザー替わりのペーストは直接粉末をふりかけて、水を含ませたブラシやスポンジでゴシゴシこすります。スプレーにすると、目詰まりして何度もダメにしてしまい、ペーストは、わざわざ作っておかなくても、使うときにすぐにペースト状にできるので自然と我が家ではそうなりました。
クエン酸は洗濯の時の柔軟剤に使用し、アルコールスプレーは水で薄めて、室内の掃除には20%、キッチンやダイニングテーブルなど除菌したい場所には35%になるように薄めて、はっかオイルを1~2滴加えてよく振って、拭き掃除に使います。
整理すると……
キッチンまわりには
重そう+石けん+35%のアルコール
クレンザー変わりには、重そう+水で 重そうペースト
頑固な油汚れには、セスキ炭酸ソーダ
布巾や道具の除菌には酸素系漂白剤
室内の拭き掃除には
20%のアルコールスプレー
殺菌・除菌が必要な時は35%のアルコールスプレー
洗濯には
重そう+石けん+酸素系漂白剤
汚れがひどい時には
セスキ炭酸ソーダでつけ置き洗い
分量と手順は、重そうの粉末を1/2カップ弱、酸素系漂白剤を大さじ1程度、洗濯用の液体せっけんを30cc位。これをお湯に溶かして洗濯物を入れて10分ほど回したらスイッチを切ってそのまま1時間~ひと晩つけ置きします。そのあと、お湯ですすぎを2~3回。これで、匂いもなくキレイにすっきりです。
汚れのひどいときは、漂白剤の代わりにセスキ炭酸ソーダを大さじ1ほど入れて、やはりひと晩つけ置いて、翌朝にお湯ですすぎを3回。
どちらの場合も、最後のすすぎの時にクエン酸を小さじ1とアロマオイルを1~2滴入れて。これが柔軟剤替わりです。
ナチュラル&シンプルライフにはもってこい
ナチュラルクリーニングのうれしいところは、手肌にやさしく安心して使えること。あとは、何々用の…とボトルなどの容器の数が増えないことです。
重そうの粉末を大きなビンと持ち歩ける小さなボトルに詰め、クエン酸も持ち運びできるサイズのものを1本だけ。アルコールスプレーは濃度の違うものを1本ずつ計2本。酸素系漂白剤とセスキ炭酸ソーダも容器が1本づつで、全部で計7本。
そして、洗剤の強い香りも残らないので、家中柔らかいナチュラルなアロマオイルがほのかに香りとても心地良いですよ。ハイハイなどする小さいお子さんや肌の弱い方にもおすすめの掃除と洗濯方法です。ぜひお試しを!!