ベトナムの世界遺産ホイアンに新ホテルがオープン
ベトナム中部の都市ホイアンは、かつて“海のシルクロード”として国際交易で栄えた港町。築200年ほども経つ古い木造家屋が残る風情あふれる旧市街は、1999年に世界遺産に登録されました。のんびり流れる空気が心地よく、どこかノスタルジックな雰囲気に包まれています。旧市街の見どころのひとつに、日本人によって架けられたといわれる“日本橋”こと「来遠橋」があるのですが、その橋まで歩いて5分という好ロケーションに2015年新たなホテルがオープンしました。それが「ホテルロイヤルホイアン Mギャラリーコレクション(HOTEL ROYAL HOI AN MGallery Collection)」です。
アコーホテルズのM ギャラリーコレクション
「ホテルロイヤルホイアン Mギャラリーコレクション」は2015年1月末にソフトオープン、6月にグランドオープンしたばかりです。Mギャラリーコレクションとは、フランス・パリを拠点とするアジアパシフィック最大のインターナショナルホテルチェーン、アコーホテルズのアップスケールブランド。「伝統・シグ二チャー・穏やかさ」のいずれかをテーマに起用しているのが特徴で、このホテルでは「伝統(heritage)」がテーマになっています。
実はこのホテル、ある伝説のラブストーリーとも深く関わりがあります。かつてのホイアンは日本との交易も盛んで、16世紀末から17世紀初めには朱印船貿易で長崎の商人である荒木宗太郎氏が活躍。宗太郎氏はベトナムの王女、ワカク姫(アニオー姫)と恋に落ち、結婚して長崎に連れて帰りました。
そんな2人のロマンチックな旅を慕い、ホテル内のレストランや部屋の名前の一部には、エピソードにちなんだ名前がつけられてます。 ちなみに最終的にはワカク姫のほうが10年ほど長生きしたそうですが、命日は同じだったというから、なんだか運命的ですね。
旅情を誘うエキゾチックな客室
ホテルのデザインは、日本の久米設計のベトナム法人、クメデザインアジアが手がけており、古代ベトナムと日本文化の影響を感じさせつつ、現代ヨーロッパのテイストも巧みに取り入れ、スタイリッシュに仕上げられています。客室は全119室。全室バスタブ付きで、面積は40平方メートル以上と広々としています。客室は全5タイプあり、最も多い「デラックス」。それに「グランドデラックス」「ロイヤルデラックス」「デラックススイート」と続き、最高峰は110平方メートルの広さを誇る「プレジデンシャルスイート」です。アメニティがロクシタンというのも心をくすぐられますね。
客室にはトランク型のオブジェが備えられているのですが、これも前述の宗太郎氏とワカク姫の旅をイメージしたものだそうです。
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