介護

行政が運営する仕事と介護の両立支援Webサイト

要介護者が増え続けている現在、仕事と介護の両立は、一個人だけの問題ではありません。企業の中には介護による離職者を減らすための取り組みを行うところも増えています。また地方自治体や国も、介護をしながら仕事を続けていくための制度を整え、積極的に情報発信するようになってきました。行政が運営する、仕事と介護の両立をサポートするWebサイトをご紹介します。

横井 孝治

執筆者:横井 孝治

介護・販促プロモーションガイド

介護と仕事の両立を支えるために

パソコンで調べものをするシニア

仕事と介護の両立は、大きな社会問題となっています

責任のある仕事を任されることが多く、公私ともに充実した人が多い40代、50代。雇用する事業者にとっても、大切な人材です。しかしこうした年代には、介護と直面し、悩んだ末に仕事を辞めてしまう人が多いのも事実。

「仕事と介護をどのように両立させるか」は、既に一個人の問題ではなく、事業者や地方自治体、国が一丸となって取り組むべきテーマとなっています。

今回は、行政が運営する、仕事と介護の両立をサポートするWebサイトをご紹介します。

「仕事」と「介護」の両立ポータルサイト

「仕事」と「介護」の両立ポータルサイトは、内閣府 男女共同参画局 仕事と生活の調和推進室が、運営している情報サイトです(※2018年3月31日閉鎖)。

トップページに「このホームページは、これから介護が必要になるかもしれないという不安を抱えたあなた、突然家族の介護をすることになったあなた、これからの生活のためにも仕事を続けていきたいあなたのためのポータルサイトです」と書かれている通り、現在、仕事をしている人が介護に直面したときに必要となる情報がまとめて掲載されています。

主なコンテンツとしては、次のようなものがあります。

  • 地域包括支援センターの紹介
  • 介護休業制度の紹介
  • ケース別支援メニューの紹介
  • 介護の基礎知識の紹介
  • 関連情報へのリンク集
  • 関連する統計データへのリンク集

このなかでも、特に注目したいのが「ケース別支援メニューの紹介」です。「同居している母親が脳梗塞で入院していたが、病院から、退院して通院治療に切り替えて欲しいと言われた。今後の介護はどうしたらよいだろうか」「遠隔地で母親が一人暮らしをしている。今は元気そうに見えるが、将来が心配だ」など、さまざまな悩みに対し、どのように向き合い、どんな制度をどのように利用するべきなのかが具体的に紹介されています。

自分自身の悩みに近いものがあれば、今後を考えるうえでの指針の一つになるはず。ぜひ閲覧してみてください。

基本的な情報が網羅されている「仕事」と「介護」の両立ポータルサイト

基本的な情報が網羅されている「仕事」と「介護」の両立ポータルサイト


さまざまなケース別の対処法が、わかりやすく紹介されています

さまざまなケース別の対処法が、わかりやすく紹介されています


※上記の「仕事」と「介護」の両立ポータルサイトは、2018年3月31日で閉鎖となりました。

両立支援のひろば

両立支援のひろばは、厚生労働省の委託事業として運営されているサイトで、介護と仕事の両立だけでなく、妊娠・出産や育児と仕事を両立するための情報が紹介されています。

雇用される側である労働者向けだけではなく、雇用する側である事業者向けの情報が充実しているのが特徴です。

労働者向けの主なコンテンツとしては、次のようなものがあります。

  • 状況別のよくあるご質問
  • 関連パンフレットの紹介
  • 関連情報へのリンク集

このなかでも、特に注目したいのが「状況別のよくあるご質問」です。「介護と仕事との両立を支援するため、法律では何が決められているの?」「介護休業の取得などを理由にして、やめさせられることはないの?」など、さまざまな質問に対して、一つひとつ丁寧に答えが示されており、とても参考になります。

一方、事業者向けの主なコンテンツとしては、次のようなものがあります。

  • 状況別のよくあるご質問
  • 両立支援に関する企業の行動計画や取組の紹介
  • 関連する助成金制度の紹介
  • 両立支援に取り組む企業の事例紹介
  • 自社の取組状況の診断
  • 関連する法令などの紹介

このなかでも多くの方に見ていただきたいのが、「自社の取組状況の診断」です。「仕事と家庭の両立支援への取組の考え方が、経営や人事の方針として明文化されていますか」「介護休業制度は、要介護状態にある対象家族1人につき、一の要介護状態につき、2回以上取得することができるものとなっていますか」といった質問に回答していくことで、自社が両立支援にどこまで積極的に対応しているかを簡単に調べることが可能です。

企業に関する情報を入力する必要が無い「トライアル診断」なら、一般の労働者でも気軽に使えるので、自分が働いている会社がどこまで両立を支援してくれているか調べてみるのも良いのではないでしょうか?

両立支援のひろばには、労働者と事業者それぞれに役立つ情報が満載されています

両立支援のひろばには、労働者と事業者それぞれに役立つ情報が満載されています


質問に答えていくだけで、自社がどのぐらい両立支援を行っているかがわかります

質問に答えていくだけで、自社がどのぐらい両立支援を行っているかがわかります



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