亀山早苗の恋愛コラム/亀山早苗の恋愛情報

自分を否定する彼との関係、続けますか?(2ページ目)

彼に対して心のどこかで嫌だなと思いながらも、嫌だと言えずつきあっている女性たちがいる。彼に人格を否定されたり、理不尽な束縛をされたり……。それでも「私がいけないんだ」と自分を責めてしまう。ひとりになるのが怖いからといって、言いたいことを言えない関係を続けていきますか?

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

  • Comment Page Icon

なかなか自分を主張できないのはなぜ?

こうした女性たちの話を聞いていて、いつも思う。なぜ彼の理不尽な言葉に対し、「嫌だ」とストレートに言えないのかと。彼女たちはとてもまじめで真摯に生きている。いつも「今よりもっと向上しなければ」と思い、反省しながらがんばっている。だから、恋人に「おまえの言動がオレを怒らせるんだ」と言われると、自分がいけないんだと素直に受け止めてしまう。

「あなたにはあなたの考えがあるように、私には私の意見がある」
そうストレートに言えない女性たち。ひょっとしたら、背後には自分の意見を貫き通すことができなかった過去があるのかもしれない。親子関係もかかわってくるかもしれない。
 
女性

嫌と言えないのは、なぜ?

それでも、大人になったからには、自分の意見を言うことに慣れていくしかないのではないだろうか。彼を好きなことと、彼の言いなりになることは違う。自分のしたいことを優先する自由が、自分にはあるのだと再確認することが大事だ。

あなたは間違っていない。
私はカオリさんにきっぱりと言った。

「私が心のどこかで、彼の言うことを窮屈に感じたり、どうして全否定されるようなことを言われなければいけないのだろうと疑問を持ったりするのは、おかしいことではないんですね」
彼女は何度も何度も私に確認した。

あなたは間違っていない。
私だったら、とっくにそんな彼からは逃げ出している。自分を否定するような人と、なぜつきあわなくてはいけないのか。
好きな人とはもっと前向きに、楽しい気持ちでつきあうものだと思う。
私は何度も何度もそう言った。

今度、嫌な思いをしたら、きっぱり別れると彼女は言った。
もうすでに嫌な思いをしているのに、それでももう一度信じようとしてしまうカオリさん。
彼から逃れたら、もっと明るい自由が待っているのに。

「ひとりになるのが怖いんです」
似たような状況にある、別の女性はそう言っていた。

自分を気にしてくれる恋人がいるのがうれしい。それはよくわかる。だが、その関係において、「不自由で不快」な感じがあるのなら、彼の気持ちより自分の気持ちを優先させるべきだと思う。

束縛したい人と束縛されたい人がつきあうなら、問題はないかもしれない。だが、片方がもう片方の意思を無視して、束縛しようとするのは大問題だ。そこには支配と被支配の関係が生まれてしまう。

彼と別れてひとりでいるのが怖いがゆえに、自分らしさを失って自分を責めながらつきあうのはおかしい。そのことに早く気づいてほしいと心から願っている。

【関連記事】
それでもあえて「恋のススメ」
恋は一種の洗脳か?
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます