小学校/PTA

あぁPTA5月病…「PTA1年間楽しかった」に繋がる処方箋(2ページ目)

PTAというと「ストレス」「疲れる」「無駄」「人間関係が難しい」など、とかくマイナスのイメージで語られがち。でも、終わった時に「楽しかった!」「やってよかった」という意見もたくさん聞かれるのも事実。どうせ一年間やるなら、楽しく良いものにしたいですよね。個人レベルから、ちょっとした考え方改革をしませんか。

河崎 環

執筆者:河崎 環

子育てガイド

PTAのストレスの原因とは、「イヤイヤ感」と「チームワーク不全」

PTA疲れ

仕事のやり方は人それぞれ、だからこそお互い歩み寄る!

私が昨年所属していたPTA は、私のPTA歴の中でも一番円滑に正確に仕事が回り、素晴らしいチームワークを見せてくれた組織でした。その秘訣はと問われたら、「こうなったらがっちりやろう、と腹を括ったメンバーたちと、魅力的なリーダーの擁立と、サポート体制の適材適所」だと答えるでしょう。ちなみに、私はリーダーではなくサポート側でした。

世間で言われるPTAのストレスの根源とは、「チームを形成する上での人材選出プロセスの無理と、適性のミスマッチ」です。というのも、現時点でワーママ/ワーパパであれ、専業主婦/主夫であれ、大抵の保護者は職業経験がある現代。職場なら、まず同じ利益を追求するというざっくりと統一された方向性があり、生産性や適性といったものにある程度は理解と認識があり、リーダーの存在があり、人材配置とジョブ配分が行われ……。なんたって「仕事」だから、そもそも報酬があります。

でもPTAは志や問題意識、利害もバラバラ。加えて、行政や地域の組織にはありがちなことですが、PTAもまた「まずポストありき」の組織です。私もその点には異論があってしかるべきという考えです。毎年、ポストをとりあえず埋めるだけの人数を集めることが必要で、立候補者が足りない場合などは「たまたまその時期に(何人かいるうちの)子どもがその学校や園にいる」というだけの共通項で括られた、経歴も趣味も分野も年齢もまちまちの保護者が、いきなり箱に入れられてガラガラとかき回され、ポンと出た人が「ではあなた、委員長でお願いします」といったような決められ方をしてしまうわけです。そんな仕組みでは「押し付けられた感」が蔓延し、損得みたいなイヤな考え方も出てきますよね。しかも無償のボランティアなのに……(それが当たり前なんだけど)、などと考え始めたら、もう全てが理不尽。だからストレスと言われてしまうのです。

志はそんなに高くなくていい

PTAのなり手がいない、とよく言われる昨今によく見聞きするのは、「お子さんの在学中に必ず一度はPTAに参加しなくてはいけません」などというルール。上から言われるとムッとする方も多いと思いますが、逆に考えると一回でもやればあとは大手を振って歩けるわけです(笑)。

それから、PTAはあらかじめ前年度のPTAや職員に決められた行事を、今年度のチームで運営しようというようなものなのだから、「あらかじめ決められて下ろされた(自分たちの責任ではない)年間行事を、穴を空けずにつつがなく(例年通りに)運営する」という低めレベルに年間目標をあえて置いてしまえばいい。そして、その年度のスケジュールを先読みし、作業を少しずつ細分化し、まず具体的に手を動かし、走り始めてしまうのです。「大義」とか、「改革」とか、そういう大きな話は走りながら余裕のある時に考えればいいんです。そういうのはできるときにはきっとできます。できないときには無理にやらない。まずはその席(ポスト)を空席にしないこと、そして年間行事がつつがなく進むことだけが期待されているのですから、ぶっちゃけ、そこにいるだけで感謝されたっていい(笑)。志も、目線も低くていいんです。

>>>PTAあるある疲れへの5つの処方箋

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